2ヶ月目
部活になれ始め、さぁやるぞ!!!!って時にやってくるんだよなあ。テストって。
ここ梅山高校は、意外と進学校で授業スピードが早く、課題も多い。そのためテスト一週間前から部活が休みになる。
「明日からテスト週間です。しっかり勉強と課題やってね。」
と部長が一言。
「ヤバそうなら早めに言えよ。」
とさらに顧問が一言。
余計なお世話だよ。
―1週間後―
「終わった〜。」
…終わった…。やばい。難しいすぎる。
でも、どうにかなる……はず。
あぁ~~!!!!!!切り替え!!今日からまた部活が始まる。夏のコンクールまでそんなに時間がないから少しでも練習がしたい。
「おう。テストどうだったか?一年は、始めてのテストだも
んな。」
と、音楽室にやってきた顧問が言った。
「まぁ、結果はどうであれお疲れ。
そうだ。浜南との合同練習が決まったぞー。」
えっ、浜南ってどこ?
「未来先輩、浜南ってどこですか?」
「えーとね…、浜南は、浜崎南高校ってどこなんだけど、吹
奏楽部が結構強いんだよね~。」
へぇ〜、そんなところと練習できるんだ~。
「ちなみに、浜南は俺の母校だ。十数年前に吹奏楽部員だったんだよ。レベルの高い学校だから、しっかり学べよ。」
ふう〜ん、だから生物教師なのに吹部の顧問やってるんだ。
「あと来週から、2年生は修学旅行に行きます。その間の点
呼係をサラと秋音にお願いします。よろしくね。」
部長がさらっと怖いことを言っていた。
このコミュ症に1年生二十数人の前で話せと?
いやっ、無理無理無理無理無理無理!!!!!!!!!!
無理!
「頑張ろうね!秋音ちゃん!」
とサラちゃんが満面の笑みで私に言った。
嗚呼、どうしたものか……。
「秋音ー!!私の留守中は頼んだぞ~!」
うっ!菜々先輩までそんなこと言うかなぁ。
「はあーい。」
「点呼しまーす!」
サラちゃんの元気な声が響く。
今日から2年生が修学旅行でいなくなり、1年生のみで活動する。さらに課題として1年生だけで合奏をしなくてはならない。しかも結構長い曲を、だ。
「おし、1年生。今日から3日でどこまでこの曲が進めれる
かで、サマコンにこの曲1年のみでのせるか決めるから
な。」
サマコンとは、毎年梅山高校が夏に行っているコンサートのことだ。
それの曲の中に1年生で吹くものがあるなんて…。
「始めるぞ~。あと先輩を泣かせるくらいの演奏にするぞ。」
……おぉ〜…。
「たっだいま~!!」
菜々先輩の明るい声が聞こえる。
2泊3日の修学旅行を終えて先輩方が帰ってきたのだ。
この3日間は、思い出したくないほど辛かった…。
「おう。2年生は帰って来たばっかで悪いが、明日、浜南と
の合同練習だからよろしく。」
嘘でしよーーーーーー。
―翌日―
「おはようございます。今日は浜南との練習です。しっかり
学んで帰りましょう」
『はいっ!』
『こんにちは!!』
おぉっ!!声がスゴい。
浜南についた途端、浜南生からスゴい挨拶を頂いた。
めっちゃ元気…。
……………………あぁ、帰りたい…。