表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/10

1話:勇者に本業がバレました

こういう系書くの初めてなのでお手柔らかにお願いします。

「おぞましい魔術師め……よくも僕たちの事を騙したな……!」


 喉元に突き付けられた聖剣の切っ先が怒りで震えているのを感じながら、俺──アルマは、そっとため息をついた。


「言わなかっただけで騙したつもりはありませんでしたが……」


「煩い、煩い、煩い!詭弁だ、そんなもの!穢れた魔法で助かるなんていう屈辱、この勇者である僕が許せると思うか?!」


「いえ、それは…」


「黙れ、お前の話なんか聞きたくない!今すぐここで斬り殺してやる……!」


 それはさすがに困る。びくりと震えて立ち上がりかけて、仲間の一人……僧侶であるエレオノーラが声を上げる。


「お、お待ちください勇者様!いささか早計かと存じます……」


「お前、こいつをかばうのか!」


「違います!!ですが、いかに穢れた力とはいえ、勇者様のお命を救ったのも事実。一度城に戻り、陛下の判断を仰ぐのが正しいかと……」


「だが!」


 尚も言い募る勇者に、黙って見ていた斥候のクルスが口を開いた。


「さすがに見苦しいぜカイン様。仮にもまだパーティメンバーのこいつを勇者が殺したとなりゃ、国中大騒ぎになんだろ。それが例え死霊術師なんてとんでもねえ代物だったとしても、アルマに恩義を感じてる連中は少なからずいるはずだぜ」


「……それは、確かに。……不本意だが、引き返すぞ。どちらにせよ傷薬などを補給しなければならないし……。」


「さ、アルマも立った立った。とりあえず命拾いしたな?……この後死ぬかもしれないけど。行ってみよーぜ、イチかバチか陛下のトコにさ」


「……ああ……悪い……」


 二人の説得でようやくカインが剣を収める。

 クルスに促されながら、俺たちは一度、アルシオン王国へ引き返すことにしたのであった。

面白かった!続きが読みたい!と思ったら評価やブックマークのほどよろしくお願いいたします。

また誤字脱字等ありましたら報告していただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ