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夜街天華
突然現れた化け物を殺した俺は、そのまま気を失った。
全身を駆け巡っていた血はまるで氷水でも流されたかのように冷め切り、このまま死んでしまうのではないかとすら思った。
意識が途切れる寸前、ふっと黒い影が見えた。
鴉のように漆黒を纏った女に見えた。
──漂っている。
海なのか空なのか、それとも宇宙の果てなのか。
わからない。わからない。
永遠にすら感じる一瞬を経て、それが己の身体から滲む黒い霧であると理解した。
「目が覚めたか。随分と長い気絶だったな」
聞き覚えのない声に身体を起こす。




