5話 魔界統一トーナメント前夜 [後編]
ツッコミ役の偉大さよ。
プリケン視点です。
「私、トーナメントに出場して魔王になる!」
◇◇◇◇◇◇
この発言から数時間後......
◇◇◇◇◇◇
「ZZZ......」
「寝ましたかな......」
やれやれ、殿下のせいでまた発動しなきゃいけなくなりましたぞ。面倒くさい緊急会議でそ。なんでこんな展開になってしまったのですかなぁ......? それはどれもこれも殿下のせいでそ! いけませんいけません。この技を使用するには心を落ち着かせないとですな。
「ふう......(プリネットワーク)!」
◇◇◇◇◇◇◇
プリネットワークとは?
プリケン一族だけ出来る大号令!(つまりユニークスキル)プリケン一族の意識共有の強化や緊急事態の時、情報共有によく使われる。
◇◇◇◇◇◇◇
「同胞! 集まれーーでそーー!」
「どうしたですかな?」
「至急、私の意識に集めて欲しいでそ!」
「分かりましたぞ!」
「同胞! 集まレイ! でそーー!」
「ZZZ......」
「集まってくれたら後で、金をたんまりあげるのに......もったいないですなーー」
「すぐ! いくでそ!」
「同胞! 集まれウェズ! でそー!」
「クソ魔王が倒された祝いですぞ! 飲め飲め!」
「おおー!」
「主君を守るより〜なんでそ?」
「一族繁栄! 一族繁栄!」
「ですな〜!」
いいですなぁ! 私も参加したかった。いやでも、それは難しいですかな? この私に課せられた使命は、暴虐無人な陛下を止めなきゃいけないですし......この問題が終わったら、後でこの宴に参戦しましょうか!
「同胞! 集まれぇえええ! でそーー!」
「プリケンちゃん。どうしたのそんなに慌てて?」
「私の意識に同胞を集めてほしいでそ!」
「分かったわ〜!」
◇◇◇◇◇
長くなるので省略 [ツッコミが居ない恐怖]
◇◇◇◇◇
[数十分後]
「集まったですな」
「どうしたでそ? こんな時間に集めて?」
「それがですな......」
もうどっから話したらいいかわかりませんな。殿下がこんなにもバカ殿だったとは......傀儡亭主の旨汁を啜れなくなるピンチですぞ。
「もう大体の状況は分かってるでそ。今一族は意識や情報を共有してるのですから」
「話が早いでそ!」
流石、我同胞! 理解が早くていいでそ! 我々一族は、イケメン、美人、プリチーが完全に組み合わさったパーフェクト生命体ですから、当然ですな。
「殿下の暴走を止めるために手伝ってほしいでそ!」
「なら...やっぱり暗殺が手っ取り速いですかな?」
「いや...私が転職しなければいけないので却下ですぞ」
転職は基本面倒くさいでそ。それに殿下が死んだら一族全員露頭に迷うことになります。
「プリロボで足止めは出来ないですかな?」
「すみませんが......(プリロボマーク2)ができるのはまだまだ先になるですな」
それにあれは最終兵器でそ。旧式よりもさらにハイスペックになる予定ですからな。
「なら、会場に行くための道を全部潰すのはどうですかな」
「金や時間がかかるので却下ですぞ」
今、金欠なんでそ。先日ギャンブルで負けてしまってですな。
「俺やプリロボみたいなポンコツに金かけて今更だろ......」
「は?」
ファッ!?
「闇の混沌の渦から参上!」
「は?」
「2日振りだな〜! 元気にしてたか?」
「今更、裏切り者が何しに来たでそ!?」
「そもそもどうやってここに入ってきたでそ?」
「そりゃあ......お前の身体を借りて、いろいろやったらここに辿り着いた......」
「もしかして私...今ピンチでそ!?」
なんでここにいるでそ!? それに何勝手に私のプリチーな身体を乗っ取ってるでそ〜!?
「キサマ! プリケンちゃんに勝手に触るな!」
「突然だがこの会議? は終わりだ!」
な? 何を言っているのですか? グラム殿は?
「突然入ってきて......」
「何勝手に終わらせようとしてるでそ!」
「いやだって...地獄は早く終わらしたいだろ。俺にも事情があるんだ」
「終わらせません! 終了させません! これは重大な会議ですからな!」
「はあ? お前は今、人質だよ。いつでも殺せるよ? さっさと終わらせろよ!」
[ゴゴゴゴゴ.....]
「ぐぬぬ...みなさんすみません! 緊急解散!」
[ビリビリ!]
「ぐっ...」
[ドーーン!! ドッカーン!!]
「私は魔王に...ZZZ...」
「はあ...はあ...」
大爆発を起こしてなんとか...
「なかなかやるな! 自力で俺の支配を解くとは...」
「無防備の私の身体を...! 何したですか!?」
「暇だったから、少しだけお前の思考の中に入っただけだ。まあ...いろいろ地獄だっただがな...」
「そもそも! なんでお前がここにいるでそ!?」
「そうだ! 俺はそんなことをしている時ではない! 目的を忘れてた!」
そんなこと...でそ?
「お前! 取引しないか?」
「へ? いいんですかい?」
取引だ〜❗️
◇◇◇◇◇
傭兵は思った。(やっぱりプリケン一族は[取引]などの金が絡みそうな言葉に弱いようだ)
◇◇◇◇◇
[あれから数十分が過ぎたねー!]
「いい取引でしたぞ」
「ふっ...闇の力のためならこれくらい」
「やっぱり見直しましたでそ! 流石、天下のグリル様ですぞ!」
「それじゃあ。明日会おう!」
「分かりましたでそ」
「闇の荒波...さらば!」
[ブシュン!]
さてと...なんで明け方まで起きてたでそかな?
◇◇◇◇◇
次回、予選編!
おまけもあるよ!
おまけ
[プリケン一族が考えた! 金が絡みそうな言葉!]
「やっぱり取引ですかな。なんだかんだでそ」
「金の言葉を使ったらすぐに飛んでいきますぞ」
「プレゼントはすぐに金に換えるでそ」
「株! 一番!」
「やっぱりギャンブル一択ですぞ」
「.....」
「なんだ? このクソ企画...」