33話 ガヤAの憂鬱
すまん。しっくりこないんで主人公の名前変えるわ。
なんとか北の領土周辺まで来たので、ルチア達にいろいろと事情聴取しようか。と言ってもガヤAとルチアはボロボロになって倒れている。流石にこれは無茶し過ぎたわ。自分も子供エルフを持ちながら走っていたし少し休もう。
そんなことよりも、ちょっと気になる事があるんだよね。
「そういえばさ超側近プリケン。自分が見た限りだとお前しかいなさそうなんだけど、他のプリケンはどこに居るの?」
「プリネットワークによると、我が同胞は魔界の彼方此方に散り散りになっております! このままじゃ一族は滅亡でそーー!?」
プリケン一族もヤバイ状況に入っているか......自分達は廃城を見つけたからよかったものの、部下全滅まっしぐらだ。
それにしても、厨二野郎の居る城は何処にあるんだろう? ここら辺完全に荒野じゃん。
最悪1000番目の兄さんの城が近くにあるからそこにお邪魔するのも......いやこれは最終手段だな。まだ兄さんの城には行ったことは無いけど、多分だけど自堕落な生活をしてるんだろうなぁ......(城主ミチルはニートである)はぁ......想像できてしまうのが辛い。
おっ! ガヤAの呼吸が整いつつあるな。身体が回復してきている証拠だ。もうちょっと回復したら本題に入るか。
「ガヤAさん。いつのまに部下になってたんだね。君はどうしてルチアの部下に?」
「はぁ......流石魔王にまでなった男だ。よくぞ聞いてくれたな。それじゃ話すよ」
ガヤAは一息ついて話し始めた。こいつも元々は兄さんと同じように自宅警備員だったらしい。だが、ガヤAによると魔界統一トーナメントが終わった後から歯車が狂い始めたようだ。
「あの日、俺はいつものように自宅警備員をしていたんだ。そしたらあの魔界統一トーナメントの解説者がいきなり訪問してきたんだ」
まあ要約すると、スカウトされたみたいだね。ガヤAは俺口調だけど、魔界統一トーナメントで知り合った時に一応女の子だと分かっているから、話を聞く限りだとルチアは同性の話し相手が欲しかったのかな?
ガヤAもまた変な奴に絡まれたな。自分と厨二野郎、ガヤAとルチアの関係かな。可哀想に......
「まあ、大体分かったわ。うん、ありがとう」
「なんだよ! この可哀想な人を見る目は! 泣いてもいい?」
あらあら、本当に泣き始めた。ガヤAさんに何があったんだろう? 後でルチアに話を聞こう。ん?
「悪者復活混沌の赤い月の光を浴び邪神様復活祭!」
なんかこの廃城から呪文みたいな声が聞こえる? 厨二語録が濃縮しているみたいな......まさか!?
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次回に続く
改稿しまくったら、なんか10万文字までひとっ飛びな勢いになってやす。更新ペースは遅いですがどうか待っててくださると嬉しいです。(とあるアニメを観て心がナイーブになってる今日この頃)




