30話 まあとりあえず地方に行って頑張ってくれ
(お詫び)後で改訂しまくるかも?
「スマン! 金は出すから城は君達でなんとかしてくれ!」
なんとか魔王城に帰ってこれたが......自分にはまだやることがある。あれは後で考えるとして......それは四天王達の住居を整え、地方統治の準備を手伝うこと。
四天王達にはこれから地方を任せるつもりだが、統治をするには住居がないと。金は出すから住居は統治するなら好き勝手に建設してくれになったわけだ。つまり、四天王に丸投げってこと。
「普通魔王が城を作るんじゃないのですかな? これも殿下の仕事だと思われるでそ」
超側近プリケン......私を過労死させる気か? 流石に手は回せんわ。
「いいんじゃない? 私もう魔王城に飽きてきてたし。いい機会だと私は思う」
君は......この一ヶ月存在感がなかったルチアさんじゃないですか。(天使とプリケンもろもろで)すっかり忘れてた。
「そうだな。この天使様もそう思うぞ! うん! やっぱり四天王やってみようかな? 地方で好き放題していいんだったらニート生活できるし!」
天使! 動機は不純だがその気になってくれてありがとう! 厨二野郎は......何も言わずにやってくれるでしょう! これで私の多忙な生活は終わりを告げるぞ! やったぁぁぁぁ!
「それで......皆さんが統治していただく所を発表する!」
というわけで、ルチアは西の領土、厨二野郎は北の領土、天使は南の領土を統治するように命じた。東の領土は当面の間、私が見よう。
彼らは新たな四天王として、魔界を守ってくれるに違いない。
「ルチア殿は部下達を連れて、天使殿はウッキウキはしゃぎながらに魔王城を出ていかれましたな。殿下、グリル殿はどうしますか?」
「うん。起きたら事情を話しておいてくれ。厨二野郎なら話の飲み込みが早いと思うから」
「了解でそ!」
プリケン達も最初に比べたらたくましくなったと思う。『嫌でぞ! 嫌ですぞ!』と言いながらもなんやかんや仕事をこなしてくれてるし、魔界もなんとか立て直せそうだ。
それでも魔界の問題は山積みだ。食料問題、人口爆発、異種族コミニケーション不足、魔界の民度の低さ、人類の脅威。ざっとまとめたらこんなにある。
そうだ、あの勇者。そういえば気になる発言ばかりしていたな。あの勇者の件、プリケンにも話しておくか。
「プリケン! ちょっとあの子供勇者について話がある」
「そういえばそんな奴いましたなぁ......今さらなんでしょう」
プリケン達にさっきあった出来事を話したら、急に怖い顔になり真剣な眼差しで話し始めた。
「殿下、落ち着いて聞いてくだされ。あのホモ勇者はこの世界の人物ではない可能性がありますぞ」
どういうこと? この世界の人物ではない?
「つまり......異世界転移か異世界転生でそ! 根拠は実在しないとされる神と出会っていること、それに前世の記憶を持っていることでそ!」
異世界転生はよくわからんが、異世界転移は何処かで聞いたことがある。確か人間3人の命を引き換えに異世界の勇者を召喚しているとかしていないとか......しかも召喚された勇者は特別な能力を持っていると言う。
あれはただの作り話だと思ってたが、このプリケンは本気で話している。それにフリーパス状態とは言え魔王城にまで入ってきているし。この状況だったら納得するしかないのかも......
「異世界勇者でしたら、グリル殿もやられるのも説明がつくでそ。グリル殿は魔界の中でもめちゃくちゃに強いはずですからな」
確かになぁ......前に戦った時もあいつ手を抜いているようにしか見えなかったからなぁ......なんであの時手を抜いて戦ったんだろう。
それにしても、不幸中の幸いと言うべきかは分からないが、あの勇者と和解できたのはよかったと思う。もし敵対していたら今頃どうなってたか......
そもそもこのような状況まで来れたのは1つの奇跡だ。なんやかんやみんなが支えてくれたから......
「なんか本当にいろいろありがとう。超側近プリケン。こんな非力な私を導いてくれて」
「え? 殿下! 我々一族は導いたつもりはさらさら無かったのですが......」
そう言うと思ってたよ。やっぱりこの一族は自己利益がある時にしか動かない。
まあ......なんでもいいや。とりあえず勇者の件は何か進展があった時に考えよう。また明日から魔界改革といこう! てなわけで......おやすみ!
◇◇◇◇◇◇◇
次回に続く
第二章終わり! 第三章は......どうしましょうかねぇ。第三章ちょっと投稿遅れます。おまけを投稿するのでね。
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