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25話 会議

[パリーン]


「白銀の......なんだこの状況!? 瓦礫があちこちに散らばっているし、床のあちこちに穴がありやがる」


「嫌だぁぁぁ! 離せ、離せよ!? 僕は天使だ! なのになんでついていかなきゃいけないんだ!」


「うるせえ! さっきからお前はなんなんだ! お前はあらゆる能力が高い! だから俺が四天王に推薦しているのに、これ以上なんの不満があるのか?」


「違うんだよぉ......働いたら負けなんだよぉ......」


 救世主様だ! 窓が壊れる音が今なら心地よく聞こえる! てか、トーナメントにいた天使もいる。


「ああああああああ!? 予選で同胞を痛めつけた天使擬きでそ! なんでここにいるのですか!?」


「僕は天使だ!」


 よかった。プリケン一族の矛先が天使に向かった。助かった......マジでありがとう! プリケン達ルチアさんの件も忘れていそうだし、何とかなったな......


「それじゃあ早速会議を始めるか!」


「は? 会議ですか? なんの?」


「会議だがどうした?」




[数分後]


 私たちはプリケンが休暇している間に起きた出来事を話した。ルチアの件はおいといて。厨二野郎には借金があること、1カ月で500万なんとかしないといけないこと、などなど。


「なるほど.....休暇している間にこんなことが起きていたのですなぁ......」


「あの.....やっぱり天使の僕は帰ってもいい?」


「まさか魔王城で反乱を起きていたなんてな。もっと早く来れれば良かったんだけどな」


「あの時は割とまじて死を覚悟したよ」


 そういえばルチアも参加させた方が良かったかな? いや.....やめとこう......


「同胞。今思えばグリル殿が契約を交わしたのもお金が無かったからですかな?」


「確かにですなぁ....」


 ん? 契約? なんだそれ?


「おいおい。超側近プリケン。厨二野郎との契約ってなんだ?」


「ハァック!?」


「俺が説明しよう。あの時はいろいろあってな魔界統一トーナメントの前日に、俺たちは契約を交わしたんだ。俺側は金が欲しかったからプリケン達に全財産を譲渡してもらい、プリケン側には俺の力の一部を分け与えた。ただそれだけの話よ」


 あっそう.....いや待て! そういえば予選の時とか、予選会場に行く前とか、なんかプリケンがオーラをまとってたけど......まさか......考えない方向で。




「もういいや。あれは終わったことだし、それよりも今は500万問題が先だ! 誰が意見を求む!」


「はい」


「天使くん。どうぞ!」


「どうせ無理なんだし僕もう帰ってもいいですか?」


 はい。正論ありがとうございます! 論外ですね。なんで厨二野郎は天使を連れてきたんだ?


「魔王さんよ」


「どうした? 厨二野郎」


「この3日間考えたがやっぱりあの化け物には特攻しか勝ち目がないことが分かった。それなら俺1人の命で......」


 ......厨二野郎は私の四天王になる男だ。そう簡単に命を落とす発言をするな。


「500万ぐらいなら普通に稼げるでそ。少しだけ手間がかかりますがな」


 なんだと.....やっぱりプリケンだ!


「教えてくれ! 頼む!」


「しょうがないですなぁ......特別に教えて差し上げましょう」


 流石、頼りになる部下だ! あとは性格を直してくれれば最高なのに.....




「と言っても、殿下の権限で民衆から税を搾り取るか、人間から略奪しまくるしかないですがな」


「いやいや、前者は魔族が終わりかけてるからダメ。後者はやってもいいのか?」


 流石に泥棒は後ろめたいが......


「なぁに殿下。最近勇者以外で魔界に足を踏み入れる不届き者がいるとの噂があります。そいつらを襲えばいいのでそ。上手くいけば億万長者でそ」


 流石にやばくないか? もし人間界なんかにバレたらやばいと思うのだが......そもそも襲っても金あるかも分からないし。そんな時天使が言い放った。


「億万長者かぁ! 億万長者になったら働かずに済む! 僕はこの案乗った!」


 やっぱり天使も変人だったよ......略奪者になる決心をしやがった。厨二野郎はどうだろう?


「俺も賛成だ。少しでも可能性があるなら賭けるしかない」


「さあ殿下。どうしますかな? ついでに人間から摂取しようとは考えていません。あくまでも侵略者からでそ。さらに命までは取りません。我々一族は殺しは厳禁ですからな」


 ウーン......これしか道がないらしい......


「分かった。略奪で決定だ。それで作戦は?」


「魔界に足を踏み入れた時が最後、侵略者の命以外は全て掻っ攫うでそ」


「どうやって人間に見つからずに略奪するんだ?」


 根本的な問題が解決出来ないなら、この話は白紙になる。どうするつもりだ?


「大丈夫でそ。我が一族を()(くびる)るんじゃねぇでそ。我ら一族は夜だったら完全に擬態できるのです。これで全ての障害がなくなりました」


 大丈夫かなぁ......プリケンが擬態出来るとか初耳なんだけど......




「分かった。プリケンの言葉を信じよう。それじゃ1ヶ月程度、プリケン一族の半数は略奪に向かってくれ。ついでに当事者の厨二野郎もだ」


 このセリフ......。ああ......初めて魔王らしい言葉を使った気がする.....。略奪かぁ......後ろめたい。


「分かりましたぞ! 必ず成果を納めていきます!」


 プリケンが素直に従っただと......! 明日は雷が降るな。


「魔王さんよ、1ヵ月後また会おう」


 お前が撒いた種だ。しっかりやっていくんだよ!


「僕は? 帰ってもいい?」


 そういえば、なんで厨二野郎は天使を連れてきた? 全く役に立ってないよ。


「そうだ魔王さんよ。言い忘れていたが、旅立つ前に言っておく。天使を四天王にしてやってくれ」


 は?


◇◇◇◇◇◇

次回に続く

[あとがき]


 評価.感想.ブクマありがとうございます! 何かの手違いなのかは分かりませんが、週間ランキング78位に! 本当に読んでくれてありがとう! 俺はこれからも頑張る! 更新も続けていくよ!


 評価 ブクマ お願いします。してくれたら自分のモチベが上がります!


[あとがきのあとがき]

 新たなネタが思いついたので、2日間ぐらい更新しません。カクヨムとかで投稿しようと思うのでそっちもよろしくお願いします! まちゃかりで投稿していると思う。

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