15話 四天王
前回のあらすじ
今後魔界をどうするべきかをプリケンが意見を話す代わりに、私は(働かずにお金が入る部署に転属させてください)の願いを叶えることになった。
「分かった分かった仕方ねえな。出来る限りのことしてやるよ」
「ありがとうございます。殿下」
まあ、そんな部署あるわけないからテキトーに忙しい部署に左遷でもしとくか。
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左遷とは?
これまでの官職•地位から低い官職•地位に落とすこと。
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「それじゃ元側近プリケン。どうすればいいか話してくれ」
プリケンは感情を隠す気はありません! と言うように顔をニヤツキながら話し始めた。
「ではまず魔界四天王を復活させるべきでそ」
「魔界四天王?」
「魔界はわりと無駄に広いでそ」
無駄ってことはないでしょ! 無駄じゃないはず......無駄じゃないよね?
「それを中央の都だけで管理しようなんて無理ゲーですぞ。そのために四方に大きな権力を持たせた部下......四天王を配置するのです!」
四天王ねぇ......
「そして地方のことはほとんど彼らに任せるのでそ。そうすれば現在抱えている案件は半分以下にまで減りましょうぞ!」
なるほど、いわば地方領主ってことね。地方領主...なかなかいい提案だ。流石、元側近プリケン!
「ていうか今までいなかったの? そういうの」
「いたのですが、パパ殿先王の代に次々反乱し粛清され、以後放置でそ」
さっきからパパ、ロクなことしてねえな。
「そのため現在、東西南北の地方は荒れに荒れております。勇者がしれっと紛れ込めだのもそれが一因ですぞ。中央の都までほぼフリーパス状態なのでそ」
私が魔王になってからさらに感じるようになった事がある。本格的に魔界終わってるな。魔王城までなんの弊害も無く行けちゃうって、絶望すぎるだろ。
「でも地方を任せると言っても......誰かいい奴いる?」
「これは殿下で探してくだされ」
自分で探せってか。ウーン......あの厨二野郎は強いし任せていいのか? 天使は多分ダメだな。 最悪兄さんに任せるのも......そうだ!
「そういえば少し前に言ってたけどプリケン一族は意識共有してんだよね?」
「まあ常時ではなく任意ですけどな、我々はそれを(プリネットワーク)と呼んでいます」
「もうめんどくせーから四天王全員プリケン一族でよくね? これで東西南北素早く連携とれて万々歳じゃん」
「何を言うかぁ!」
うるせえ! いきなり大声で叫ぶんじゃない! なんだよ。またイチャモンか?
「側近でさえも超絶イヤイヤンですのに! 四天王とか終わってますぞ!」
グハァ!? なんて重いパンチなんだ。動けない......強烈な一撃を溝落ちに食らってしまった。
「ウハハハハ天誅ですぞ! 私は責任も忙しさもなくただ金だけ貰える地位につきたいのです! どうしてそれが分かって頂けないのでそ!」
うるさい。金に溺れたクソゲス怠け者野郎が......
「みなさんも言ってやってくだされ」
イテテ......はあ......またプリケンの瓜二つが沢山出てきた。いっつもさあ、お前らいつから待機してたの?
「そうだそうだ」
「プリケンチヤーズを」
「我ら一族をいじめる奴は許さないぞ」
「退散!」
ええ......なんだこれ?
「お聞きになられましたか殿下......今のが民の声でそ!」
「極一部のな!」
この怠け者がああああああああ!
[ブシュン!]
「ウギャーァァァ!?」
ダメだな。こいつは、左遷したとしても結局反乱やら起こして面倒になるだけだ。仕方ない、これだけはやりたくなかったが、やるしかないか。
「元側近プリケン。お前の処遇の件で決闘しないか?」
「イテテ......決闘ですか?」
そうさ。正真正銘、プリケンと私の1対1の実力勝負!
「そう。この勝負、私が勝ったら四天王を探してもらうぞ!」
「え? そんな! アイディア出したのだからいいではないですか! 部署替えを約束してくれたはずでは?」
そうだね。確かに自分は言った。
「もちろんだ。魔王に二言はない。約束は守る」
「流石は陛下。まさに名君。魔界は永遠不滅ですな」
「喜べプリケン。これからお前は側近ではなく(超側近)と言う新しい役職で働くのだ!」
「ふわああああああああああ! 実質同じでそぉおおおおおお!」
うるさいな! 怠け者だけどやっぱり有能で手放せないから左遷は無し! やっぱりプリケンも道連れじゃああああ!
「やはりここで殺すしかありませんな! 今私の心に正義の心が芽生えました!」
ん? お前、いきなり何言ってんだ。超側近プリケン?
「世界中の懸命に生きる者たちの声が聞こえます。『お願い魔王を倒して! みんなの世界を守って!』」
そんな声ちっとも聞こえないが? 超側近プリケン。
「今確信しました! 私はこの時のために生まれてきたのでそ!」
ちょっと話が長いぞ。超側近プリケン!
「昔、故郷のボケた爺さんが言っていました。『勇者とは魔王を倒しうる力ではない。魔王を倒しうる意志なのだと』今その言葉の意味が分かりました! そしてなぜ勇者は絶滅しないのかも!」
はあ......
「闇からは光が、光からは闇が終わりなきワルツのように...」
「黙って死ね!」
「アギャァァァァァァ!?」
「ただサボりたいだけのくせに、何言ってんだお前は!」
[ブシュゥゥゥ]
「グヘェ......」
「さあ早く四天王候補を探しに行くんだよ! 私は他の案件を解決するから!」
◇◇◇◇◇◇
次回に続く
次回
プリケン四天王探し編突入!
[あとがき]
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