9.5話 他の試合も見てみよう
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「ここにいたのかプリケン」
「今すぐ殿下を殺って魔王就任を阻止したいですが、観客がいっぱいいて出来ないもどかしさでそ」
おい。今の聞き逃さなかったよ。やっぱりなんか行動を起こそうとしていやがった。
「あっ! 君はあの時の!」
「ん? あっ! アイツらは確か......大会が始まる前に」
[本戦ダイジェスト 第二試合]
「堕天使! 瓶に入っていた毒を浴びピンチです!」
「ハッハッハ! どうだ? 苦しいだろ!」
「......」
[観客席]
おいおい......まともに食らったぞ。プリケンを一掃したあの天使が......
「苦しいよなぁ! ハッハッハ!」
性格悪すぎだろ。ウーン、大会に毒ねぇ......
「そもそも、トーナメント的には毒使っていいの? ガヤAさん」
隣に居るのはガヤA。まさかまさかのこれが本名らしい。ガヤAの隣に居るのはガヤB。今日がお互い初対面のようだ。ガヤAはとてもまたナイスボディをしており、それにガヤBは釣られている様だった。ガヤBの目がハートの形になってるし、自分の見解は間違いないだろう。ぶっちゃけると、自分はこういうタイプは好きではない。デカすぎるのはちょっとなんかね......
ついでにガヤAの種族はサキュパスだ。おっと、ガヤAから答えが聞けそうだ。フーー、とガヤAが一息つきながら話し始める。
「トーナメント的にはいいらしいね。何を使っても良し。ただ勝てばいいんだから」
もうなんでもありだな! 魔界統一トーナメントは! おっといけないガヤBが飛びかかってきた。危な!? どうしたいきなり!?
「あれを使えば......」
「おい......」
またプリケンが変なことを企んでるよ。次はプリケン一族の暴走を未然に防ぐ方法を知りたいなぁ......
「あっ!」
「......グフ」
「堕天使が倒れた! 戦闘不能か〜!」
「天使だ...」
「モブB勝利〜!」
[ワァァァァァァ!]
「あ〜! 酒が旨い!」
強そうな奴がこんな終わり方って...
「予選の無双はなんだったのか〜! プリケン選手が弱かっただけなのかもしれませーん!」
「煽るねぇ...鳥野郎の言葉まだ根に持ってたのかな?」
「え?」
私は観客席で選手の偵察を続けよう。
[本戦ダイジェスト 第三試合]
「アヘェ...」
「ダンテ選手! 瞬殺しました!」
[ワァァァァァァ! ダンテ! ダンテ!]
「凄い声援です!」
「ありがとうございました」
え? もう終わり? 早すぎだろ。
[本戦ダイジェスト 第四試合]
「アヘェ...」
「謎の覆面! 瞬殺しました!」
『......』
[ワァァァァァァ!]
「いったい何者なのか?」
あれ? 牛達の出番もう終わり? 何もする事が出来ずに退場か....やばくね!? これからこいつらと戦うの?
「準決勝に出る人は準備を開始してください」
「よっ...よーし! 準決勝行ってきます!」
「行ってら〜! 頑張りな〜!」
相手はモブBか...
あのとき、毒瓶を投げつけて(天使?)に毒を浴びせていたから......
よし、頑張るか!
◇◇◇◇◇
次回に続く
ガヤAとクリスはいつのまにか仲良くなってた。




