7話 これは......地獄ですか?
[予選D]
「はい?」
これは悪夢かな? プリケン一族って本当に頭がおかしいだろ......
「狙いは殿下のみ!」
「魔界統一トーナメントですぞぉぉぉ〜!」
「まてまて」
いや......本当にまて! 一旦落ち着いて冷静になれ。お前らが今やろうとしている事をおかしいと思わないのか!?
「予選はバトルロイヤルでそ! というわけでーー」
「死ねぇえええ! 殿下ぁああああ!」
「またこの流れかよ!」
なんだよ! 私はなんか変な呪いでもかかったのか? この流れ何回も見たわ。マジでいい加減にしてくれ!
「そもそも! なんでお前達が参加してるの?」
「闇の力で追いかけて来たでそ!」
や......闇? はあ......? もう考えるのが面倒くさい。なんか一族全員ドス黒いオーラ放っているし、プリケンって本当に何者なんだ?
「しかも、キモいプリケン一族しかフィールドにいなさそうだけど......解説者さん、参加者情報をお願いしてもいいですか?」
「ええっ......今調べた所、Dブロックは448名がプリケンの名前で出場されています......」
地獄だな......完全に乗っ取られたよ。魔界統一トーナメントは......終わってるなこの魔界もとい世界......
「側近プリケン! どういうことだ!?」
「ある人と取引をしたでそ」
ある人......だと.......ある人って誰だよ。
「私達の全財産であの方から闇の力を授かり......一族は超強化されたでそ!」
「あの方はトーナメントの運営にもコネを持ってらっしゃる」
「後は......分かるでしょう」
ああ......つまり、コネの力でDブロックにキモい一族を集結させたのか。ということは、プリケン達が言ってるあの人って言うのは物凄い変人だな。
闇の力? なにそれ? マジで意味が分からない。厨二に目覚めたの? それとも闇落ちパターン?
そもそも、全財産ってなに!? まさか全財産って私の金も含まれているのか!? そうだとしたら......ヤバイ、無性に腹が立ってきた。
「そのある人は誰だ!? ぶん殴ってやる!」
「殿下が知る必要はないでそ!」
「死ねぇぇぇーー! 殿下!」
ヤバイわ。こいつら聞く耳を持ってない。ていうかこの数が一斉に襲って来るって数の暴力だろ! うっ、うわァァぁぁぁ!?
◇◇◇◇◇
次回に続く




