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転生英雄伝 ~戦乱編~ 過去の英霊の魔法を使って最強の英雄となる  作者: 黒紙 創
第一章 ~誕生せし神の子~
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第七話 ~マルクの森・序~

 神発暦3512年 夏


 ぼくが屋敷に帰ると、父とウル爺が何やら話をしているところだった。


「帰ったか、レオ」


「はい、ただいま戻りました。お父様」


「ちょうど今、ウルフリック殿とお前について話し合っていたのだ」


「ぼくについてですか?」


「あぁ、お前ももう加護をもらう年になった。今だ聖堂で加護を見てもらってはいないが、もうそろそろ、森に出て本格的な狩りを覚え始めてもいいのではないかと思ってな」


「そういうことですか」


「もうすでに、ウルフリック殿からの公認はある。後は、お前の気持ち次第で、今日から森に行くこともできるが?どうする」


「!ぜひ、今の僕の実力を試してみたいと常々考えていました。なので、行きたいです」


「はははっ、それでこそ坊ちゃんでございます。ですから、心配はいらないとおっしゃているではないですか。ドナー様」


「確かに、私の杞憂だったようだ。ウルフリック殿。心配はいらなそうだ息子をよろしくお願いします」


「はっ、仰せつかりました」


「お父様、何か心配事がありましたか?」


「いやな、お前の兄達が初めて森に行ったのは、聖堂に行ったのち自分の加護に合った修練をある程度積んだ後だったのでな、お前が果たして怖気づいてしまうのではないかと思っていてな」


「そういうことでしたか。ぼくは、兄達からは別に加護を知らなくともマルクの森程度なら危険はないと聞いていましたが?」


「そうか、そんなことをあいつらは、まぁ確かに最近の森には中位の魔獣はでなくなってはいるが」


「!?昔は中位の魔獣が出たのですか?」


「あぁ、私がまだ学院を出た当時であればな」


 この世界には、魔力をもった獣の事を魔獣と呼び、その強さを一から十までの等級で表す。数字が小さければ小さいほど強くなる。中位の魔獣と呼ばれるのは大体5~7等級の魔獣の事を言う。ちなみに、冒険者といわれる人々や騎士にも一から十までの等級制度がある。


 一つ上の等級の魔獣を狩るのに必要な戦力として、その魔獣の1つ下の等級の冒険者がパーティで1~3必要と言われている。ちなみに、1パーティ4~6と言われている。


 ぼくの今の強さは、どのくらいか正確なことはわからないが、9等級冒険者くらいの実力はあると思っている。9等級は冒険者としては見習い卒業として、狩りの依頼を受けれる最低等級になる。

 つまり、ぼくが何人束になっても下級の中位魔獣にすら、敵わないだろう。


「しかし、心配はいらない。およそ20年ほど前にマルクの森で中位魔獣による集団暴走(スタンピード)が兆しがわかった際に、多数の冒険者たちによる大規模狩猟により、その数は一気に減り、今では、誰も見ることがなくっている」


「そうですか。安心しました」


「それにもし仮に、中位魔獣が出てきたのとしてもウルフリック殿がお前のことを守ってくださる。心配するな」


「えぇ、このウルフリック身命をとして、レオン坊ちゃんをお守りいたします」


「ということだ。まぁ、レオンよ。腹が減っているだろう。森に行く前に食事をしていきなさい」


「はい」


 こうして、僕のマルクの森での修練が決まった。




 ぼくは今、父とウル爺と一緒に食事をしてる。ちなみに、母と妹は週1で開かれる園芸教室に出かけている。


「ところで、レオン。お前の家庭教師のマーシャが明日から、所要でエンハンへ向かわなくなってしまってな。半月ほど暇を与えたから。お前も明日から午前中はパレスさんに魔法を習いに行く以外では好きにすると良い」

 

「はい、わかりました。お父様」


 どうやら、マルコの言っていたことは本当のことだったらしい。約束を守れそうで良かった。


「それとな、私たちもようやく、エンハンにある聖堂で加護を視る日取りが決まった。来月の初めだ。覚えておきなさい」


「はい、わかりました」


「ところでレオよ、魔法はどうだった?」


「はい、今日はこの杖をもらったのと、盾の防御魔法を出せるようになりました。

魔法を使う才能はあるそうですが、10型の杖がぼくに合ったらしく複数の魔道を極めることは難しいそうです」


「そうか、ならばもし戦神の加護を授かることができなければゲビィター流は捨てざるを得なくなるのか」


「最悪、そうなります」


「ご心配召されるなドナー様、この私が保障します。間違いなくレオン坊ちゃんには戦陣の加護が授けられていますとも」


「そうですか、ウルフリック殿がそうおっしゃるのなら、そうなのでしょう」


「それに心配なら、次に坊ちゃんが魔法を習いに行ったときに付与魔法(エンチャント)の才能があるか試して見ればよいのでは?」


「そうか、そうだな。レオを今度パレスさんの所に行ったときに、一度試してみなさい」


「はい、わかりました。お願いしてみます」


 こうして、屋敷での食事を終えた。







「それでは、坊ちゃんマルクの森へ行きますぞ」


「うん!」


 こうして、ぼくのマルクの森での狩りの修練が始まった。

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