25話 ジョーカー争奪戦その7
・・・お久しぶりです。いろいろ大変なことがありまして小説から大分離れていました。m(__)m え?大変なことは何か?・・・諸事情です諸事情。口に出すのもおぞましい諸事情です。しかもそれは場合によってはまだ続く恐れがありまして・・・(@_@;) てなわけで小説、今まで以上に投稿ペースが下がるかも・・・全国の学生さんへ。みんな、勉強しようね(・ω・)
車が走り出した時真っ先に動いたのは西岡だった。
ビルの影に隠れていた3人は、若葉が撃たれて倒れた瞬間を目の当たりにしていた。
動き出した車を西岡が走って追い始める。
「待って!」
「でも!」
「今出たら危ないよ!あんな奴らがいっぱいいるのに!」
「・・・ッ!」
確かにあの貝塚とかいう大ボスのおかげで、ヤクザな奴らはかなりの数だ。
西岡は地団駄を踏んだ。
そうしているうちに、車は角を曲がって見えなくなった。
ため息をつく。
「でもどうするよ?」
西岡は苛立ちを隠せない様子で言った。
「あの連中消えるまでずっと待ってるのか?俺はゴメンだぜ、そんなの」
「うーん・・・でも・・・。あっ!」
碧が指したのはビルの裏。いくつか車が停まっている所に裏口があった。
「ここから出れば気付かれないよ」
「よし!行こう!」
碧と西岡が駆け出した。が、村上が動かなかったのでたたずを踏んだ。
村上は迷っていた。
早紀を巻き込んだのは自分の責任。しかし、自分の任務がディスクを持ち帰ることであるのもまた確かなのである。
しかし・・・。
村上はフゥと息をついた。2人を見る。
「ちょっと待ってくれ」
柴咲に連絡をするため、村上は携帯を取り出した。
「・・・クソッ!なんでこんなことに・・・」
ガンッ!と何かを叩く音が聞こえた。
どうしよう。
早紀は焦っていた。
何がなんだかよくわからない。
ただ、前の須川とかいう男が発砲して、人を殺したのは確かだった。
そしてこの男は怒りで興奮している。
このままじゃ殺される。そんな確信が早紀にはあった。
しかし、逃げ出そうにも両脇を固められては不可能。万事休す。
とりあえず武器になるものを探した。
何かあっただろうか。
買った物が入った買い物袋はさっきのゴタゴタで置いてきてしまった。
ショルダーバッグの中には財布にハンカチに簡単な化粧品。
・・・ダメだ。武器になりそうな物はない。
一瞬化粧品を投げつけようかとも思ったが、両脇の屈強なツインタワーとでも言うべき大男が、香水かなにかを吹きかけられた程度でどうにかなるとも思えなかった。
しかも、失敗したら終わりだ。怒りで昂るこの助手席の男に殺されるのを待つのみ。
ポケットの中を探る。
ん・・・。
固いものに手が当たった。こういう表現をするとき、大抵中の物は黒光りする拳銃だったりするのだが、もちろんそんなことはない。ただの携帯電話だった。
携帯電話でどうしろっていうのよ・・・。
・・・ん?携帯電話?
そうだ!
ポケットの中に指をすりこませ、携帯を半開きにした。
ソフトキーを押せばメール画面に移行する。
まさか取り出す訳にもいかない。ブラインドタッチである。
5のボタンにあるポッチを起点に、間違えないように慎重にボタンを押していった。
あとは送信・・・。
作業が終わり、早紀は小さく息をついた。
もしかしたら意図したものと全然違う文章を打っていたかもしれないし、送信されてないかもしれない。
しかし、心配してもしょうがなかった。
お願い、うまくいって・・・!
早紀はただ祈るのだった。