虫が車に入って来る理由
車に入ってきた虫
「たまに車に虫入ってくるじゃん。あの虫って巣に帰れるの?」
「どうだろう?超遠くなら帰れないよね。」
「そうだな。ていうか、そもそも虫ってなんで乗ってくるの?間違って?意図的に?」
「え?間違ってでしょ。窓空いてるから分からないで入ってきちゃうんだよ。」
「まあ、間違ってくる確率の方が高いか…」
「そうだね。そういう時に途中で窓開けて降ろしてくれればいいよ。でも人間が気づかないパターンもあるし、最悪殺されちゃうことも考えられる!」
「あと遠出だったら困るよ。降ろされたところで暮らさなきゃいけない。」
「虫にも家があるから不安だよな。だからと言って運転手が戻るまで車で待ってたら死んじゃうし。」
「じゃあ、運転手に[私も外出しますんで戻りの時間教えてください]って頼めばいいんだよ。それまでの時間観光してそこから家に帰れる。」
「そんなこと頼めないだろ!それに絶対置いてかれちゃうよ!」
「そっか。うーん…そうだ!車の近くで待ってればいいんだ!そうすれば戻ってくる時間が分かって大丈夫だ!あ、でも戻りは夜になるな。ていうか夜も巣ってやってんのかな?」
「え?巣やってるとかあるの?夜も間違いなく空いてるし、戸締りもしないから入れるだろうがよ!」
「なるほどね、それなら安心だ。じゃあ虫にとってそれがベストの選択かな。」
「あ!あとお前が始めに言ってた虫が意図的に車に入って来るなんてあり得るの?」
「ああ、それね。好奇心で乗ってくるんだよ。特に蚊が多いかな。」
「何それ?」
「密閉空間に人が多く乗るから、蚊も惹かれるんだよ。その代わり殺される危険も高いけどね。」
「なるほどね。」
「あと普通に旅行を楽しむために乗る奴もいるよー。」
「それが本当にわからない。いいじゃん旅行しなくて!迷子になっちゃうよ!虫もとぼけすぎだろ!」
「虫にもそうゆう奴がいるんだから文句言うんじゃねえ!」
「そっか、ごめん…」
「ていうか今までスルーしてきた大問題が残っていた!虫が無事に車に乗れる方法を考えようよ。このままじゃ虫が不憫だ。」
「そうだな…でもまず勝手に乗ってくる時点でよく思われないよね。」
「それはある。一言断ればいいんだよ。[ちょっと乗せてちょうだい!大人しくしてるからさ]ってね!」
「それでもしOKもらえたら、何もしないでいるよりも安全が確保されるね…………なんて言うと思ったか!そもそも言葉が通じないんだよ!」
「えー!忘れてた!それじゃあ文字の形に飛べばいいんじゃない?の・せ・て・てさ。」
「まあ、それならいっか。虫うまく乗れるといいな。」
「でもそれは虫の種類にもよるよな、もし蜂が乗ってきたらどうする?お前絶対断るだろ?」
「それは怖いから乗せられないよ。刺されちゃうもん。」
「そういう時でも蜂が、さ・さ・な・い・よ☆って飛べば可愛くて許しちゃうだろ?」
「確かにちょっとかわいいけど俺は乗せないな。そんなの許すのは物好きかハチ博士ぐらいだよ!」
「お前ハチ博士だったら、人間の言葉が理解できる蜂を見つけた時点で捕まえちゃうから大変だろ!人間じゃなくて蜂が死んじゃう!」
「確かにそうだけど、ハチ博士なんて数える程しかいないよ!ハチ博士は例えで言ったんだよ!」
「それならいっか。対策も考えたし、これで虫も安心して車を利用できるな。」
「そうだな………あ!思い出した!お前この前車に蜂が乗ってきた時パニックになって殺しちゃっただろ!」
「あれ?そうだっけ?まあしょうがないよね。」
「今までの話なんだったんだよ!結局虫が安全に乗れる方法はほぼないよ!」