ウサギ狩り
さて、ここらでそろそろ俺のスキルについて詳しく見ていこうと思う。
ユニークスキル
『勇者の素質』
自分を含むパーティメンバーが強く育つ。
自分を含むパーティメンバーの成長速度が速くなる。
このスキル効果は他のスキル効果と重複する。
『魔王の素質』
ユニークスキルを除く全てのスキルを習得することができる。
スキルの成長速度が速くなる。
このスキル効果は他のスキル効果と重複する。
『鑑定』
アクティブスキル(鑑定)が使えるようになる。
効果
人物、魔物、アイテム、のステータスを見ることができる。
『並列起動』
アクティブスキルを複数同時に発動することができる。
同時に発動できる数はレベル依存。
スキル
『剣術』Lv1
剣の扱いが上手くなる。
剣での攻撃時ダメージが増加する。
アクティブスキル(スラッシュ)が使えるようになる。
効果
イメージ通りに剣を振るうことができる。
通常よりも速く剣を振るうことができる。
スキル発動時剣の耐久値が上昇する。
スキル発動後しばらく硬直する。
スキル発動にはMPを消費する。
剣の扱い及びダメージ及びアクティブスキル効果はスキルレベル依存。
『移動速度上昇』Lv1
戦闘時以外の移動速度が上昇する。
速度上昇率はスキルレベル依存。
『索敵』lv1
アクティブスキル(索敵)が使えるようになる。
効果
自分の周りにいる人物や魔物の位置を知ることができる。
索敵範囲はスキルレベル依存。
『隠蔽』
アクティブスキル(隠蔽)が使えるようになる。
効果
自分の周りにいる人物や魔物に対して自分の存在を隠すことができる。
すでに見つかっている相手にはスキル効果は発動しない。
隠蔽率はスキルレベル依存。
『身体能力強化』Lv1
身体能力が向上する。
上昇率はスキルレベル依存。
『視力強化』Lv1
視力が向上する。
上昇率はスキルレベル依存。
『聴力強化』Lv1
聴力が向上する。
上昇率はスキルレベル依存。
『暗視』Lv1
暗闇でも目が見えるようになる。
効果はレベル依存。
『逃げ足』Lv1
逃走時移動速度が上がる。
上昇率はスキルレベル依存。
『解読』Lv1
未知の文字を読み解くことができる。
読み解ける文字の種類はレベル依存。
今覚えているスキルはこれで全てだ。
魔王の素質のスキル効果でこれからもスキルは増えていくだろうから、ときどきステータスをチェックしていかないとな。
さて、なぜ今スキルを詳しく見たかというとウサギ狩りの依頼をこなしながらスキルの実験をしようと思ったからだ。
とりあえず南門から出て少し歩いた後、道からはずれ草原に足を踏み入れ索敵のスキルを発動させる。
するとそれほど離れていないところに何かの気配を感じた。
俺はその気配のするほうを向いて、鑑定のスキルを同時に発動する。
スローラビット
Lv1
近くの草むらにステータスウィンドウが出てくる。
そこらへんを良く見ると、白いウサギが草を食んでいるのを発見した。
俺は、隠蔽のスキルも同時に発動しようとしたが、とたんに強い頭痛がした。
どうやら今の俺のレベルでは、同時に使えるスキルは2つが限界らしい。
索敵スキルは周りの警戒に必要なので、鑑定を外し隠蔽スキルを発動させる。
こちらにまったく気づいた様子の無いウサギに、背後から剣を抜き足音を殺して近づき、おもいきり切り飛ばした。
ぶっ飛ぶウサギに罪悪感を覚え飛んで行った方を眺めていると、さっきのウサギが俺めがけてフライングタックルしてきた!
俺はとっさにうさぎを剣の腹で受け、そのまま弾き飛ばす。
今のはなかなか危なかったが、完全に油断していた状況からでもほぼ無傷であしらうことに成功しているのでやはりスローラビットは単体でなら俺でも十分倒せるだろう。
今のやり取りである程度余裕ができた俺は、隠蔽を外しスラッシュを放つタイミングを探る。
俺が切りつけた跡は白いウサギの体に赤い線として残っていたが、それだけで特に血が出ていたりはしなかった。ノーラさんの言っていたとうりだ。
しばらくウサギのくりくりした目と睨みあいをしていたが突然俺めがけて飛び掛ってきた。
が、その動きは予想どうりだ!
俺はウサギの動きに合わせてスラッシュを放つ。
淡く水色に発光した剣がイメージどうりにウサギを切り裂く、宙に舞ったウサギは空中に溶けるように消えてゆき後には一枚の毛皮が残った。
さっそくその毛皮を拾おうとしたが体が動かなかった、これがスキル後硬直だろう。
硬直はすぐに解けた。体感では1秒にも満たないだろうが戦闘中だと致命的になるかもしれない。気をつけよう。
ウサギが落とした毛皮を鑑定すると、ウサギの毛皮というアイテムらしい。さっと土を払いポケットに突っ込む。
町に帰ったらかばんも買わなければと思いつつ、次の獲物を探す。
すると、またすぐにウサギを見つけた。一つ思いついたことがあり、今度は索敵も外して近づく。
ある程度近づくとウサギもこちらに気づき顔を上げてこちらを見てきた。
俺は一息にウサギに近づくとスラッシュを発動させウサギを切り上げる。
宙を舞うウサギ、切り上げた剣の光が完全に消えないうちにもう一度スラッシュを発動させる。
すると剣はまた輝きを取り戻し、一気に切り下ろしてウサギを両断する。
ウサギは溶けるように消滅し、毛皮は落とさなかった。
やはり予想どうりだ。スラッシュを放った後、硬直する前にもう一度スラッシュを放てば硬直をキャンセルできる!
これは便利だし、使えるのは俺だけだろうから相手の不意をつくこともできるだろう。
俺はにやける口元を自覚しつつ次の獲物を探して行動を開始した。
それから3匹ほどウサギを狩り続けいくつか分かったことがある。
まず、硬直キャンセルはやはり2つスキルが使える状態じゃなければ発動しないということ。
また、硬直キャンセルは連続して使用できるということ。
そして、こちらはあくまで体感だがスラッシュを使い続けていると、だんだん精神的に疲れていっているような気がする。少し休めば回復するのだがスラッシュを使うとまただるくなってくる。
これは予想だが、おそらくMPの残量と関係しているのではないだろうかと思う。
確認しようにも鑑定では最大HPとMPしか分からないようなので町に戻ったらノーラさんに聞いてみよう。
さて、ウサギもノルマの5匹倒したし小腹もすいてきたのでそろそろ町に戻ろうと思うのだが、その前にひとつだけ思いついたことがあるので、俺はまたウサギと対峙していた。
思いついたこととは簡単なことだ。
硬直キャンセルはスラッシュを2つ順番に放つ技だ。ならばスラッシュを2つ同時に放ったら?
おそらく、スラッシュの威力があがるんじゃないか?というわけで早速試してみるとしよう。
ウサギが体当たりを仕掛けてくるが、すでにその動きは見切っている。半歩右に踏み出し体をひねってかわす。
そして、ウサギの着地を狙ってスキルを放つ。
「せいっ!」
スラッシュ&スラッシュ!1つの軌跡を2つの剣が通るイメージでスラッシュを二回発動させる。
すると、今までとはよりも強く青く輝いた剣が残像を残して駆け抜け・・・
ズバンッッッ
ウサギのいた辺りの地面が一文字に爆ぜた。
ウサギがドロップした毛皮を中心に左右30センチほどの地面がえぐれ土を見せている。その予想以上の威力に大口を開けしばし呆然とする。
これはスラッシュの強化版というより、まったく新しい別の技として考えたほうがいいかもしれない。剣の光も青だったしな。
というわけで、スラッシュの上位技(技名未定)の性質を見極めるためにまたウサギを狩る。
当たり前だが、この技を使うと通常のスラッシュよりもかなり疲れる。スラッシュ2回分のMPを消費するためだろう。
攻撃力に関してはウサギが一撃で死んでしまうため、どれぐらい上がったのかは分からなかった。
驚いたのは技の攻撃範囲まで上昇していたことだ。最初は衝撃波のようなもので切れているのかと思ったが、どうやら剣の長さの1.5倍ぐらいまでが技の効果範囲らしい。
この範囲を特定するために結構時間がかかってしまいもう腹がペコペコだ。
ウサギの毛皮が詰まったポケットを軽くたたき俺は町へと足を進めた。




