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【!誤字・脱字を発見した際は直接ご連絡ください!】



さて何となくダラダラとつれづれなるままに書き連ねてきました、湊斗くんの外伝も今回で最終話です



湊斗の外伝に遂にライトさん以外の登場人物が……っ!←


前回に出てきた少女の正体も明らかに



何故かいつもロリショタパラダイス









『これは僕の夢のおはなし』





『湊斗の再会』




夏のジリジリとした陽射しが、僕の部屋に入ってきます。

「--ちゃん--ちゃん!」

僕が振り向くとそこには女の子と男の子が立っていました。

「どうしたんですか」

「あのね、暇だったら畑仕事でもてつだってもらおうかなーって」

女の子はニコッと笑います。

「いいですよ、どうせ僕暇ですから」

「ありがとー! 」

女の子は僕に抱き付いてきました。

「暑いし……ちょっ……くる……しっ」

「あっ……ごめん! 」

僕から離れて、女の子は謝ってきました。

「まぁ、良いですけど……。そんなことより早く畑仕事しましょうよ」

「そーだね。じゃあ外に出よっか」

女の子と男の子は玄関へと走っていきます。

「三人ともどこいくのー? 」

--くんが部屋のドアからひょっこり顔を出しました。

「畑しご……」

「はたけー!! 」

女の子に僕の言葉を邪魔されてしまいました。

「俺も行く! 」

--くんは麦わら帽子を持ってこちらに走ってきました。

「じゃあ四人で畑しごとだねー! 」

女の子はにっこり笑いました。






「そう、です……ね……」

みなとんが意味分からない寝言を呟いている。

コイツ起きてんのかと疑うぐらいの声量で。

ほっぺたをむにむにするが起きる様子など微塵もない。

現在の時刻は六時半。

今起きて支度をしたのでは、朝市に絶対間に合わない。

「仕方ねえなー……俺が行くしかないのかな? 」

俺は立ち上がり、身支度をする。

「行ってきます」

みなとんの頭を撫で、俺は外へ出る。

「むにゃ……」

ふと後ろを振り向いてみると、みなとんは閉じた瞼から一筋の涙を流していた。



「やべえええええええええええええええええええええええええ!!!!! 」

盛大な声を上げ、俺は飛び起きた。

何羽かの鳥が驚き、木から飛び立つ。

外を見ると今日も快晴。

良い天気。

「じゃねえよ! 」

何を呑気な事を考えてるんだ、俺は。

時計を見ると只今の時刻――七時。

盛大な寝坊である。

「あぁっ、もう! 」

苛立って癖っ毛の髪の毛をくしゃくしゃと掻き乱す。

ボサボサだった髪の毛が更にボサボサになってしまうが、気には止めない。

ふと、手を止め今日見た夢を思い出す。

――あの少女と少年は……。

「ただいまー」

同居人、すなわちライトさんの声がした。

足音がこちらに向かってくる。

「みなとんお目覚め? 」

俺の部屋のドアを開け、覗き込んできた。

「先程お目覚め」

「そかそか。食材は俺が買ってきたから」

掲げたライトさんの手には白い袋。

「その節は……すみません……でした」

俺はぐったりと項垂れる。

「いいよいいよ、大丈夫」

にっこりと微笑むライトさん。

その微笑みに少しばかり救われた気がしなくもない。

「じゃ、じゃあ、朝飯作りますね! 」

俺はベッドから飛び降り、ライトさんの手から袋を奪うように取り部屋から飛び出した。

「今日のみなとん、いつにも増しておかしい……」



材料をテーブルに広げ朝食を考えるが、今日見た夢の事が気にかかり、どうも集中出来ない。

「うーん……」

――もしかして、あの少女と少年って

「みーなとん」

「うわっ?! 」

死ぬかと思った。

「どどどどうしました? 」

「朝ごはんまだー?」

ハッとして時計を見ると、七時半になろうとしていた。

「い、今から作りますよ」

「おっせ」

はははと笑うライトさん。

「うるさいなあー……もー」

「んじゃ黙っとこっか」

「それはそれで違和感が」

「ははは、だろーね」

全く、あの人は何を考えているのか分からない。

「無難に味噌汁とご飯と魚、漬物かな」

俺の大好物である鮭もあるし。

漬物に使う胡瓜を採りに行こうと、玄関へ向かう。

「いいよ、みなとん。俺が採ってくる」

ライトさんはそう言い畑へと向かっていってしまった。

――畑……。

今日見た夢は一体何を暗示しているのだろうか。

「ほいよ」

ライトさんがそう言い、胡瓜を俺に向かって投げてきた。

それを俺は慌て受け取る。

「あ、ありがとうございます」

「お腹空いてんだから早く作ってよー」

そう言って、ライトさんは自分の部屋へと戻っていく。

「さーて作りますか! 」

俺は気合いを入れた。



「やったー! 焼き鮭じゃん」

ライトさんは、満面の笑みを浮かばせる。

「ライトさんが買ってきた物の中に、鮭があったものですから」

「いただきまーす」

目の前にあるおかずを頬張るライトさんが可愛かったが、もちろん口には出さない。

というより出せない。

「そーいえば、みなとん今日寝ながら泣いてたけど怖い夢でも見たわけ? 」

不意に問い掛けられ俺は驚いた。

「え? 俺が泣いてた……? 」

「うん」

もぐもぐと口を動かしつつも、ライトさんはこくこくと頷いた。

「……」

俺は何も答えられなかった。

目頭が熱くなる。

「ちょ、みなとん? え、まーじか」

目を真ん丸にして驚くライトさん。

――俺は泣いていたのだ。

「あっ、ごめんなさい! 泣くつもりじゃ……っ」

「いや泣いても良いんだけどさ。俺はみなとんが泣く理由が分かんないし、どーにも出来ないし」

そう言って、ライトさんは焼き鮭を口へと運ぶ。

俺は流れた涙を服の袖で拭いた。

「実は、夢をみたんです。小さい子供が遊んでる夢を」

「へぇ」

黙々と食事を運ぶライトさん。

「それで、その夢に出てきたのが――」


一瞬、時が止まったかのような沈黙が訪れた。


ライトさんは少し驚いた様子だったが、直ぐに笑顔になり、ご飯を食べ終えるとこう告げた。


「んじゃ、夢に出てきた"女の子"にでも会いに行こっか」



夏の陽射しが凄まじく痛い。

「--さんに会いに行くのに、完全装備でくる必要ありました? 」

蝉の声がけたましく鳴り響く。

「まあー、念には念をってヤツ? 」

俺はギッとライトさんを睨み付ける。

それを見(下ろし)たライトさんは、はははと笑う。

「どーせ『俺は武器が太刀で重いのに、ライトさんはウエストポーチだから楽で良いよな』なんて思ってるんでしょ」

俺の心の内を読まれ少しだけ驚いたが、いつものことだ。

今更驚いても仕方がない。

「はいはい、そーですね」

俺は口を尖らせる。

それを見(下し)てライトさんは更に笑う。

「みなとん拗ねてばっか」

「うるさーい! 」

バシッと俺はライトさんの肩を叩く。

ライトさんの笑い声が蝉の声と共に混ざりあう。



「こんにちはー……」

ドアを叩くが返事が無い。

「あれー? 居ないのかな」

「うーん……」

「周りでも見てくる? 」

「そーですねー。見てきますか」

ザッザッと足音が、ただそれだけが、鳴り響く。

「……嫌な予感しかしないんだけど」

「俺もです。これは静か過ぎる」

と、ここで何処からか人の声がした。

「なん、で……! 」

聞き慣れない男の子の声だ。

聴こえた方向からすると崖の下だろうか。

「セイ……ン逃げ……いよ」

これも聞き慣れない女の子の声。

崖の下のせいで、上手く台詞が聞き取れない。


「あれー?もしかしてあれって"飴さん"じゃね」


ライトさんが崖の下を覗き込み、その言葉を放った。

あの髪形。

無駄な高身長。

もちろん無駄な高身長っていうのは妬みから出た誉め言葉だが。

あそこに立ってる人が"飴さん"だということは一瞬で分かった。

「取り敢えず良かったじゃん。夢に出てきた"女の子"に出会えて」

夢に出てきた"女の子"。

それは――


飴々、通称――飴さんのことであった。


「飴さん……」

しかし飴さんに会えたからと言って、安心している場合では無かった。

見る限り状況は最悪。

明らかバトルというか、なんというか、ビリビリとした空気が漂っていた。

「飴さんと女の子、男の子。それと……男二人組」

ライトさんの声音が後半変わったので気になって隣を見てみると、ライトさんは滅多に見せないような真剣な、深刻な顔をしていた。

――あぁ、なるほど。ライトさんはあの男二人組が嫌いなんだ。

状況的には飴さんグループと男二人組グループが対峙している様だった。

その時――


「助けてくれよ…………っ」


飴さんグループの男の子が叫んだ。

「これはもう」

「限界ですね」

俺たちは顔を見合せ、笑顔で頷いた。



「んじゃまー、お望み通り?」


「手助けくらいならしてやんよ」




俺は思い切り、地を蹴った。








ある女の子は男の子にあいました。


すごく哀しそうで、男の子はおねえちゃんにあいたいと泣きながらいっていました。


だから女の子は約束しました




『大丈夫。いつか見付け出して会わせてあげる』










俺が泣いていたのは雨芽くんと飴さんが楽しそうに遊んでいる光景があまりにも幸せ過ぎて、こんな日がいつか訪れればいいなって思ったから。









雨芽くん。


君は元気ですか。



君とお姉ちゃんは絶対に再会させる。


再会させるまで俺がお姉ちゃん守るからさ。


俺の命に代えても、絶対に。


雨芽くん、君は安心して。


次会うときは、お姉ちゃんと一緒に会いに行くよ。


















俺達は空へと駆け出す。





Fin.





おはこんにちばんは

何かと常に精神状態が安定しない依祢さんです


いやー試験勉強の合間等に書いていた、最終話……

クオリティが凄まじく低いです

いつものことでしたね、はい


余談ですが、小説の執筆はかなりの割合で深夜に行っております

小説内でのテンションが可笑しいのはきっと深夜テンションが手助けをしてくれているおかげでしょう


何だかんだ言って、湊斗外伝は最終回まで無事に皆様のもとへお届けする事ができ、一安心しております

最後までグダグダ過ぎて死にたいくらいですが


いつも思うのですが、俺の後書き長いですね

というか後書き読んでくれている人居るのかなぁ……

特に面白いこと書いてないし読んでない人がほとんどだと予測


最後の最後まで妄想ワールド展開しまくりんぐでしたが、最後まで読んでいただいてくれた方々

感想を各話ごとにくださった方々

この場を借りて最大級の感謝を



読破ありがとうございました!


変人依祢



P.S.

もしかしたら続くかもよ

なーんてね

俺は嘘つきだから




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