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夏と言ったら…?

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


ガラガラッ


教室のドアが音を立てながら開いた。入ってきたのはティーチャーだ。

「どうも~。昨日はお疲れさまでした。なので今日はご褒美がてら、プールの授業をやろうと思いますっ!」

先生の明るく高い声だったので違和感は感じていたものの、やっぱりいつもと違うらしい。

今日はプールがある。てか、当日告げられるのじゃ遅くね?だって…プールって、事前準備結構必要じゃん。

「先生!私水着とかプールぐっつもろもろ持ってきてません!」

りんが朝らしからぬ大きな声で自分がプールぐっつを持ってきていないことを自白した。

それを聞いて笑ってられないなとA組全体が静まり返る。だって自分も持ってきてないのだから。

「ティーチャー俺も.。」

銀涅も持って気いないことを打ち明けた。打ち明けるのはえらいと思う。

「…ですよね。なので今から15分あげるので、寮に帰ってプールセット取ってきてください。」

超スパルタ先生らしからぬ言葉を言ってくれた。先生どうしたんだろう。

先生の言葉とともにA組全員は教室を飛び出していった。廊下は走るな。このルールフル無視じゃねーか。

りんはウキウキしながら全力疾走していた。その顔からはプールが好きだということが読み取れるだろう。

「りんちゃん!夏と言ったら…!」

なつが叫ぶ声の大きさでりんに質問をした。夏と言ったら…?引きこもりだろう。いや…

「水魔法爆弾!」

りんがこれしかないでしょという顔で自分の夏といったらを伝えた。

「え?」

ひすいが聞き返す。ゆいはスマホでパシャリ。私も正直聞き返したい。夏と言ったら水魔法爆弾?

そもそも水魔法爆弾という用語すら聞いたことがないのだが。

「りん。水魔法爆弾ってなんだ?」

石涅はいつも道理しっかりと質問してくれた。

「わかんないのぉ~?わかんないのかぁ~。しょうがないなぁ~教えてあげるよ~。」

りん、さっさと教えてくれ。

「えっとね…なんだっけ。えぇっとぉ~~。爆弾に水魔法付与して爆破させる爆弾のことだよ!」

はい今ので危ないもの認定いただきました。もしかして、実験の時間とかずっとこれ作ってたのか?

「っそうなんだね…」

ひすいは遠い目をしながら静かにうなずいた。はおは何も聞いてませんと言わんばかりに耳をふさぎ、

セコはラムの方をがっしりとつかんで離れない。

そういや忘れていたんだが、学力テストと、魔法技術力テストはどこ行ったんだろ。

まぁいっか。先生が忘れてくれてるなら何でもいいや。


~15分後~

「あ…」

りんの悲しみに満ちた声とともに教室にみんなが入ってくる。

「りん…今度は何をやらかしたんだ…?」

はおがちょっとつらそうな声で質問をした。もし何かを壊したのなら…自分の物かも…?と思い

結構ドキドキしている様子のようだ。

「なんで私が何かやらかしたこと前提なの!?」

たしかに。でもしょうがなくないか?それは普段の行いが悪いせいだ。そうだ。

「お前の普段の行いが悪いからじゃないのか?俺はそう思うぜ。」

銀涅が鋭くて核心を突くきつい一言をりんにぶち込んだ。自分に言われたらきついが、りんだからいい。

「あぁ…私のガラスのハート(精神)をわるんじゃないわよ!」

お前の精神のどこがガラスやねん。お前はいつもポジティブすぎるんだよ。逆にそう言えるのがすごい。

ひどいわみたいな被害者ぶった顔してるけど、絶対りんじゃないぞ被害者。

で、なんでそもそも被害者がいる前提で私は話を進めているのだろう。しょうがないか。

これも全て日ごろのりんの行いと、作者の行いだな。

「りんちゃんは罪な子だよね~。可愛すぎる!神々しすぎる!天才すぎる!もう心臓が持たない!」

ゆいがすかさずりんのフォロー(?)に入る。りんをたたえている御様子。

ここまで行くと、ただのお宅じゃなくて神をまつる信者みたいになってきてるようだ。

なつとゆいの顔がキラキラと輝き、神々しいといわれてドヤ顔で机の上に上るりん。

「やっぱり私ってば天才だよね☆」

堂々とそう宣言したのだ。まぁしょうがない。バカと天才は紙一重ってよく言うし。

そういうこととして受け取っておこうじゃないか。

「お前が天才だったら世の中ほとんどのやつが天才超えてるぞ…?」

はおが思ったことを素直に言った。

「じゃぁあんたはバカから凡人に成り上がれるのね。よかったじゃん!」

この会話を聞いてて思ったんだが、はおとりんってどっちが馬鹿なんだろう。りんが仮に天才だとしよう。

で、なんでそれではおが凡人なんだろうか。つまり、りんが凡人だった場合、はおはバカというわけだ。

解せぬ。理解ができぬ。

「ねぇ…プールって本当に始まるのかな。」

セコの不安に満ちた声が先生に聞こえたのか、子のくだらない言い争いは幕を閉じた。


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