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波乱のリハーサル

勉強会はカオスの極まりだった。

※一部始終です

「あぁ~~~私何もわかんない!ナニコレ…足し算ってなんでタスの?足し算だから?分数って少数あるからいらないんじゃないの?なんで体積なんか求めなきゃいけないの?一次方程式って何?ねえこの教科書に書いてある人たちだれー!あとこの邪神とか書いてあるやつ!」

「はぁ~。」

「りん。お前本当に何もわからないんだな…」

「そうだよ~☆」

「そうだよ~☆っじゃね~んだよ!」

「なんで~。勉強なんかなくても魔法技術で生きてくしいぃ~~~~~~~~~!!」

「じゃぁ魔法のテストで前代未聞の180っ点を出さないといけないってことだよね…りんちゃんは天才だからできる!」

「えへへ…まぁ私天才だからできるの!」

「じゃぁ学力は1点でもいいからとれるように、足し算と引き算を勉強しようか?」

「ギネス記録がダメになっちゃうけどみんなといるためにあきらめる!(どや)」

「がんば。」

「1+1は…」


ひすいの持ってきた夕食『焼肉』を堪能した後…みんな寝た。

ベットを獲得しているものは気持ちよさそうに、地べたの人は体を痛そうにして。

「あ~-^♯♭でばぁ~^ーえ…d‘」

りんちゃんはなんだろうねこれ。寝言かな。そんな感じで寝てます。

何が言いたいんだろう。もしかしてフルートの音?そしたら偉いと思うな。

「ブツブツブツブツ…ブツブツ…ブツブツブツブツ。」

部屋の奥の方から小声でしゃべる音が聞こえる。なんか気味悪い。そっちの方に目を向けると…

痛そうな廊下に寝ころびながら楽譜とにらめっこするはおがいた。

コイツ夜更かししてまで楽譜を覚えようとしていたのか…

楽譜の音符もうふってあるだろ。だからもう覚える必要なんてないんじゃないか?


バシッ


ハリセンで思いっきり叩かれた音がした。

「いってぇ~~~。」

はおの悲鳴(?)が部屋全体に響き渡る。誰が叩いたんだろう。

「………うるさい………………………」

ハリセンを片手に持って上から見下ろす誰か。はおは気絶したから誰だかはわからなかった。


薄く暗くなった視界に二人の人がボヤっと映る。めちゃくちゃすごい勢いで体を思いっきり揺さぶる。

「はお!はお~!起きろ凡人!起きろ馬鹿!水魔法ほしいの?」

すっごい煽ったり罵倒したりしてるのは…りんだな。

「………ほしく…」


バシャッ


「……ああっぁああああああああああああああああ!やめろ!水魔法はきつい!」

はおは目覚めた。朝から水魔法をぶっぱなたれて。これくらい最悪な目覚めはないだろう。

「おっはよ~!遅刻するよ~!あと十分で学校行かなきゃ~!」

十分前に起こすな!そういいたくなるが、起こしてくれただけでいいと思ってほしい。

「起こしてくれたのには感謝するが…ちょっと…遅くないか?」

「だって私さっき起きたんだもん!」

そうなんですね。りんも遅刻すれすれ組なんですね。てか…学校が始める10分前だとしたら朝のしたくすべて5分で終わらせて、5分で登校して着席。いくら何でも鬼畜すぎるだろ。

「爆食で食うぞ!」

そういって机に出されていた朝食を爆食で食った。

「りんちゃん。あのさ…朝準備してあげようと思ったら…びりびりになった教科書が出てきたんだけど…どういうことか説明してもらってもいいかな。」

朝からりんの黒歴史っていうか馬鹿行動が暴露されていった。

もう一人寮に残っていたのはひすいだ。二人のカバンを準備したり朝食を保存しておくためにいた。

その時にりんのを準備していたらカバンから破れた教科書が雪崩のように出てきたと。

「あ…気にしないで☆」

「…わかったから学校いこっか。」


「はおさん。りんさん。ひすいさん。ほんとに遅刻ギリギリですよ。気を付けてください。」

「はい。すいません。次からは気を付けます。」

そんなこんなでリハーサル&A組存命テストの日が始まった。

「1・2時間目は…ちょっと相談なんですが。音楽会の練習をするか、普通に授業するか。どっちがいいですか?」

先生の質問。私はどっちもやだな(笑)さて…どう分かれるのかな。

「音楽会の練習がいい人~!」

先生がそう言った後手が上がった。挙げた人は…はお・りん・セコ・ゆい・なつ

なつとゆいの頭の中はりんちゃんでいっぱいなため、推しのやりたいものに手を無意識に上げるのも当たり前だろう。ていうかりんをずっと見つめてたらいろいろわかるんだろう。

「授業がいい人~」

ひすい・石涅・銀涅。ラムだ。これは5:4で音楽会練習の勝ちかな?

「じゃぁ音楽会練習をやります!さぁさっさと体育館に移動しや…いえしてください。」

「先生今、すごいこと言おうとしたよね…」

りんは気づいたようだ。せんせいが移動しやがれって言おうとしたのを。

「え…」

先生がその一言で固まった。そして大な咳ばらいを一つしてごまかした。


体育館に近づくにつれ音楽が聞こえてくる。

美しくまとまった音楽『合奏』これでA組が合奏として成り立った…いえそうではありません。

この美しい合奏の正体はA組ではなく…

「うわ。B組に使われちゃってるわ…」

先生が足を止めてそう言った。悲しい表情で座り込んだ。みんながやる気を持ってるのに…

「こうなったらカチコミしかないわね…」

どうしてこんなに先生は…この世界の人間は荒れてるんだろう。

先生がカチコミ?よくわからない。え?カチコミはないでしょ。さすがに。

「ひすいさん。体育館を凍らせなさい。」


バッ


先生の一言の後すぐに体育館が凍り付いた。A組のいるところは凍らなかったもののすごい冷気が来る。

B組の生徒は固まった。避けられているもののちょっと怖くて固まった。

「あ…あの…先生。今日はもう帰りましょう?」

B組の生徒がB組の先生に向かって撤退をしてくれと訴えた。

「ひすいナイス。」

石涅がそう言った。だってB組が教室に帰っていくんだから。でもちょっと強引すぎるよね。

「先生ってなんでそんなに強いの?(言葉も武力も)」

「え…?でもまぁ私これでもこの学校の首席卒業者だからね。」

いきなり先生の学歴が明かされた。なんとこの学校の首席卒業生だったというのだ。

なら強いのも納得。

「え?先生すっご!すごすぎない?」

りんが他人のことなのにめちゃくちゃ興奮して足踏みして先生をたたえていた。

「…はおさん。体育館の氷を溶かしてちょうだい。」


ボワッ


「アつ…」

りんがそう言った。はおの魔法に対する不満だ。

「しょうがねーだろ!氷が強すぎんだよ。溶かすにはこれくらいの火力が必要なんだっ!」

ここではおはちょこっとひすいに対しての不満も入れた。正直ひすいがかわいそう。

「私の愚痴?」

「いや…そんなことありません。」

はおは背筋が凍るような感覚になったので前言撤回した。正しい選択だろう。

「んっじゃ練習すっか」








リハーサル









〈お忙しい中今回は魔法学校の音楽会にご来光頂誠にありがとうございます。〉

〈最初にルールとマナーについての説明があります…〉

〈これから〇〇X年。魔法学校音楽会を始めます〉 

〈1番学年のリコーダー鍵盤合奏を始めます。ABCD組の皆様はステージに上がってください〉

ゾロゾロと人間がステージに上がっていく。みんなリコーダーか、鍵盤を手に持って。

あれ?こんなのA組でやったっけ?まさかスパルタ教師の…

「どうしよう…こんなの聞いてないんだけど…」

「ひすいちゃん!今からやる曲分かる?」

A組はこの曲をやってないとすぐに気づき移動中ひすいのほうに集まる。

「とりあえず、今回は口パクみたいな感じでやり過ごして…」

ひすいにそういわれた以上なにもできない。A組ティーチャーは、あ!やべ!みたいな表情でみんなを見ていた。

音楽が始まって…終わった。

〈2番D組の合奏〉

「わ…俺たちの演奏(?)よりも1億万倍完成度高いぞこれ。」

D組は学力・魔法技術は底辺であるものの行事系の完成度は高かった。

〈3番C組の合奏〉

「ちょっとまって…なんでこんなにうまいわけ?」

「ダイジョーブ!私たちのほうがうまいし完成度高いし迫力あって涙出るから!」

りんはほかのクラスの演奏中に大声で自分たちのほうがすごいといってしまった。

これのおかげで、ほかのクラスの対抗心をあおり、期待をさせてしまった。

リハ前の練習も混沌の極まりだったくせして、よくこのすごい合奏よりも上だと言い切ることができるな。

「バカかよ…りん…」

銀涅が小声でそうつぶやいた。ごもっともな感想である。

〈4番B組の合奏〉

「これ終わったら私たちじゃん!」

なつとゆいが悲鳴のような声でそう言った。この二人はこのクラスの完成度がやばいことを理解してるのだろう。そんな言葉も気にせずりんは一人ドヤ顔でB組の先生を眺めていた。煽り角度だ。

「何もないといいね~」

誰かがフラグを立てやがった。こういうことを言うから何かあるんだよ!

「おいお前フラグ立てんな。これでなんか起きたらお前の責任だ。」

「え?」

そうきつく言われてとぼける…ごめんコイツ…A組の人間じゃないかも。


バッ


斧が大きく振られる。

「ぎゃあぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

セコの悲鳴が体育館に響き渡る。斧を持った誰かは体育館の中央へと向かってった。

「セコちゃん大丈夫!?」

「…うん。ちょっと目の前で斧ふった人がいてびっくりしちゃっただけ…」

なつの姿をしていた人はポケットから``仮面‘‘を取り出して装着した。

それを見た生徒とたちは混乱して騒ぐ。雪崩のように体育館を出ていった。

「…なつちゃん?」

「違うわ。私は偽物のなつ。探している方は…どこかに行ったと思うわ?」

「はぁ~。懲りないですね…最近来たのにまた来たんですか…『仮面』さん。そして…」

先生の明るい口調ががらりと変わって相手をにらむような目つきになる。

「『魔王』」


「コイツ私たちが仮面を通して監視してるのに気づいたようだな。」

「さすがは魔法学校首席卒業生だね~。でも私のほうが強いかなぁ~~。」

「そうだな。お前が今度行くといい。今は様子見だが…」

「よし!がんばっちゃうぞ!」

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