表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/90

40-2.爆炎剣スルトソード

バトル挿入歌『爆炎剣スルトソード』

https://youtu.be/eD6AtFOPRB8?si=Vfo191tpprmTATcH


聖剣変形「炎の巨人の大剣(スルトソード)


 真紅のドレスが、風に舞い上がります。

 焦げる風が黄金の髪を煽り、空気そのものが赤く染まっていきます。


 燃えるような刀身のフレイソードが、本当の焔を放ちました。


 爆炎を纏い、聖剣がさらなる進化を遂げました。

 フレイソードの真の姿。

 

 二段階変形形態――爆炎剣スルトソード。


 世界を救おうとした魔王――ウーツおじい様の意志に、勇者を失った私の憎しみが重なります。


「――すべてよ。燃えなさい!」 


 叫ぶと同時に、剣が目の覚めるような咆哮放ちました。

 大地が鳴動し、群がる亡者を紅蓮が一瞬で飲み込んでいきます。


「紅蓮掌!」


 自由自在に操れるまでになった魔力が炎を宿し、亡者を握り潰します。

 ゾンビは、一瞬で骨となって朽ち、スケルトンさえ灰となって消えていきます。


「これが、私の全力です」


 ジャイアントゾンビを、見上げるとほんの少しだけ、勇者の面影があります。


 裏切りの傷が、胸の奥で疼いています。


 私は、ぐっと剣の柄を握りしめました。


「燃えよ。運命よ弱さを喰らえ」


 私は、自分自身に言い聞かせ、剣に誓いました。

 

 誰が敵になろうとも。

 この先、どんな困難が立ちはだかろうとも、

 私は、突き進むだけです。


「私がすべてを焼き尽くします!」


 私の瞳に、涙が滲みます。

 ですが、それは瞬く間に蒸発して消えていきました。

 悲しみは、怒りと共に燃え上がり、やがて炎そのものに変わっていきます。


 流した涙は一瞬で蒸発し、悲しみは怒りに飲み込まれていきます。


 紅蓮の柱が天を貫き、空を焦がします。

 その中心で、立っているのは私一人です。


「――魔炎斬!」


 天高く、炎が伸びあがります。

 私は、世界を滅ぼすほどの炎の大剣を、ジャイアントゾンビに振り下ろしました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ