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僕らの夢は水平線の向こうにある ―戦艦に乗って出航!―  作者: 桜橋あかね


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第31航行 国別対抗の大会直前

いよいよ、国別対抗の大会が1週間後に迫った。

大会のフォーメーションの確認の為、各校の戦艦がアスマロス海洋学校へ集まった。


今回のA型戦艦は、2年が扱う事になった為……1年は見学という形で高台に居た。


「まさか、私たちが主軸校だなんてね。」

戦艦を見下ろしながら、シアラがそう言った。


「……そうだね。うちの学校も有名になればいいな。」

ギンガは返した。


「そうねー。」

そうシアラが言った。


これで、優勝出来れば……学校に新入生が集まるのかな。


▪▪▪


「試合を指揮する、総司令官バーモントと言います。よろしくお願いします。」

バーモントがそう言うと、皆は頷いた。


「副官のシアラと言います。これから、フォーメーションと、無線の通信確認をします。無線が聞こえ辛い場合は、お気遣い無く申し出てください。」

イチカが追加で言った。


フォーメーションでは、攻撃連携が上手く出きるか、味方のC型戦艦を守れるかなどを確認する。

アスマロスの他の戦艦を敵船に見立てて行う。


無線の通信は、学校毎に違う周波数を割り当てている。

国別対抗では主軸校へ周波数を合わせる為、どうしてもノイズが発生してしまう。

確実に通信を行う為、対抗戦の前に確認を行う。


試合に出る全戦艦で行う。

その為、練習は2日間かけてやる事になっている。


「それでは、皆さん。よろしくお願いします。」


バーモントの掛け声で、練習が始まった。


▪▪▪


練習は、思いの外捗った。

事前の打ち合わせ通りに動いてくれている。

無線の通信も、落ちたりノイズ発生も無くいい感じで終わった。


「1日目の練習、お疲れ様でした。」

バーモントが言った。


「「お疲れ様でした!」」


「練習、いかがでしたか?何か不具合とかありませんでしたか。」

シアラがそう言う。


「特にコレ、と言う程はありませんね。」

ノーラが言った。それを聞いて、皆は頷く。


「…………そう、ですか。」


「イチカさん、何か感じた事があるのか?」

バーモントは、イチカの表情を見てそう言った。

何か練習でやりたい事があるような、そんな感じに見えた。


「……あ、いや。その……」

イチカは躊躇(ためら)う。


「さっきの練習で感じた事があるなら、今言った方がいいぞ。改善点があるなら、考え直すのもある。」


「明日の練習、大会布陣用の戦艦を二手に分かれて対峙したり出来ないかな、と思いまして。私達の戦艦では、基礎型しか無いのでどうしても攻撃の幅が狭まります。それに、本番では個々の判断にも委ねる部分があります。何でも指示通りにって訳にも行かないと思うので……臨機応変にやってみたいのです。」

イチカが、そう返した。


「成る程、その手もあるか。なら、無線の周波数確認を行ったらやってみよう。ただ、誤解を起こすから……フォーメーションの確認時だけ、無線はアスマロスの予備用 (周波数が少し違う) を積んでだがな。」


イチカは目を見開いた。

「良いんです……か?」


「俺は、少なからず良い練習案だと思うんだ。皆はどうかな?」

反対の意見は、出なかった。


「じゃあ、決まりだな。……それでは、また明日に向けてゆっくりと休んでください。」


こうして、練習が終わって一時解散となった。


「さてと、俺らも片付けようか。」


「あの、バーモント先輩。」

動こうとした時、イチカに呼び止められた。


「どうした?」


「意見を通してくれてありがとうございました。」


「お礼を言うのは俺の方だ。考えを言ってくれてありがとう。……明日の練習も、頑張ろうな。」

そう言って、バーモントはイチカの肩を叩いた。


▪▪▪


2日間の練習を通して、いよいよ国別対抗の技術大会を迎える事となった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] イチカはりきっとんな。 今度こそいい成績、残せるといいんですけどね。 戦艦が普通型?しかないのがシンドイですなぁ あ、でも戦いはそれだけじゃないんだった。 と、とにかくガンバレです。 …
2022/03/01 17:33 退会済み
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