第27航行 国別対抗の主軸校
次期生徒会の引き継ぎが、着々と進む中。
バーモントとアガミ先生が、ウェストローガ海洋大学校へ向かった。
国別対抗、海軍戦略式技術大会の主軸校について話があるからだ。
二人は会議室へ通された。
「お待たせ致しました。」
他の学校は揃っていた。アスマロスが最後のようだ。
「それでは、第78回国別対抗の海軍戦略式技術大会、主軸校と各学校の戦艦配分についてお話します。」
ウェストローガ海洋大学校のシーラ先生がそう言う。
皆の顔が強張る。
「では、始めに主軸校から。……今年は、アスマロス海洋学校に頼みたい。」
「「はい!?」」
バーモントとアガミ先生は、驚きを隠せない。
……のだが、周りの学校はその意見には賛成みたいだ。
「戦力的に乏しい、うちらの学校でよろしいのですか?」
バーモントが聞く。
基礎型の戦艦しか無いアスマロスが、選ばれると思っていなかったからだ。
「戦艦の戦力ではない。そうでは無いでしょうか?」
ウェストローガの隊長のテローガがそう言う。
「そちらの隊長の件は、耳にしています。それでも、毅然と試合に挑めた。軍人は、いつ如何なる時でも、気持ちを揺るがずに戦場へ赴くのが第一ではないでしょうか。それに、そちらは学校別の優秀選手を排出しています。だからこそ……お願いしたい。」
シーラ先生がそう付け加えた。
そうだ。……すっかり忘れていた。
軍人の力は、戦艦の戦力だけではない。『意識』も大事なのだ。
「分かりました。お請け致します。」
バーモントはそう言った。
「……頑張ろうな。」
請け負う言葉を聞いたアガミ先生は、そう言って彼の肩を叩いた。
▪▪▪
「アガミ先生。学校へ帰る前に、寄りたい所があるのですが。」
打ち合わせ後、バーモントはそう言った。
「もしかして、か?」
そう返すと、バーモントは頷いた。
寄る場所――それは、ミミナのお墓だ。
この事を報告したいのだ。
……いずれは墓参りと思っていたのだが、ここ最近は時間が無かった。
学校を出ると、エルアさんのお宅へ向かった。
車で数分後、お宅に着いた。
ベルを鳴らすと、エルアさんが出迎えてくれた。
「ミミナの墓参りで来ました。」
そう言うと、エルアさんは頷いた。
「こちらへどうぞ。」
林を越えた先に、裏庭がある。
そこに、ミミナのお墓がある。
バーモントとアガミ先生は、お墓に手を合わせた。
「ミミナに、報告したい事があるんだ。国別対抗の大会なんだが、主軸校に任命されたんだ。本当は……本当は、ミミナに指揮をして欲しかった。」
ミミナがあの場に居れば、張り切っていただろうな……
そう思うと、眼が涙で滲むのが分かった。
『私の分まで、しっかり指揮を取って!』
……そう、ミミナの声が聞こえたような気がした。
「俺、ミミナの分まで頑張るよ。どうか、空の向こうから応援してくれ。」
▪▪▪
戦艦の配分は以下の通り
アスマロス海洋学校
C型戦艦:2隻
F型戦艦:3隻
A型戦艦:2隻
ウェストローガ海洋大学校
F型戦艦:4隻
(F12型:2隻 F14型:2隻)
A型戦艦:2隻 (A7型)
ミアガロス海洋学校
F型戦艦:3隻 (F14型)
A型戦艦:3隻 (A11型)
イルアガロス海洋学校
F型戦艦:3隻
(F14型:1隻 F14型 (改造型) :2隻)
A型戦艦:3隻 (A10型)
以上が戦艦の配分である。
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