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少女Eの病
ー私のこれは、病だと思う。
死んでも治らない、重い病。
誰にも理解されない、私だけの特別な感情。
気付いて欲しいけれど、この感情が明るみに出るのを怖がっている。振り返ってほしい。私だけを見ていて欲しいー。
これを知ったあの人が、どういう反応をするのか、想像出来なくて怖くて堪らない。拒絶されるのか、受け入れてくれるのか。
ああ、どうか、誰のものにもならないで。
やっぱりそう、願ってしまう。祈ってしまう。例え私が他の誰かのものになったって、この病気は治らない。ならばいっそ、私のものにしてしまいたい。
だけど、そんな事は出来やしない。
頭の中ではちゃんと理解してるから。
分かってる。分かってるから。
もう少しだけ、起きないで。もう少しだけ、隣にいさせて。
あなたが目を覚ましたら、今度こそ消えるから。
それまでは、私だけのあなたでいてね。
初小説です。拙い文章ですが、どうぞお付き合い下さい。