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そして、また笑ってく  作者: ソラ
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春が始まった予感がしたのは私だけですか?

私の人生計画


18歳 旧帝国大学入学

22歳 卒業

24歳 博士号取得 卒業 一流企業入社

28歳 マンション購入 姉結婚

30歳 甥か姪が誕生

34歳 甥か姪②が誕生

65歳 退職

82歳 死亡



私が高校に入学したときに、

こんなことを書いた紙を壁に貼っていた。


でも、1年も経たないうちにそんな紙は剥がれて、

どこかへなびいて行ってしまった。


いつから、私の人生計画は狂ったのだろう。

いつから、私は間違えたのだろう。

私の人生計画が狂いはじめたのは17のとき。


自分が生きることに必死で、周りが見えてなくて、

そんな私を「17なんてそんなもんよ」と言ってくれて、そばにいてくれる人はたった一人しかいなくて、

これでも私は随分図太く生きてきた。


いいとこの育ちでもなくて、中流家庭でもなくて、

雑草を食べながら這いつくばって生きるような人生。


いつからだろう。いつから?

いつから私は、こんなになったの?


17歳は人生が変わる年だと思う。

これは経験談。

でも、それは私だけなのかもしれない。



「ちょっとおー、モモ社長また変な服着てるよおー」

「うわぁーもうここまでくると、流石っていうかなんていうか…だねえ」

「でもお、モモ社長あんなに可愛くて仕事もできるのに男っ気ないのって、やっぱり…」

粘っこい話し方でそんな話をする社員3人の前を、女は通り過ぎる。


あれで聞こえないとでも思ってるのかしら。

やっぱりなによ!その後を言いなさいよ!

男っ気がなくて何が悪いのかしら。

私、一人で生きていけるもの。

内心、女はそう考えながら。


フリーデスク、制服なしの基本的にフリーのこの会社で、社員のデスクの一段上、

例えるなら、木の上に造られた家のような、

いや、そこまで高くはないけれど。

階段を六段上がった先にガラスで四方を囲まれた部屋がある。

部屋の定義が何かよくわからないからそれが部屋と呼べるのかわからないけれど、ドアがあって、壁がある。けれどガラスだから外から丸見え。

一応ブラインドはあるけれど社長の気分で開けたり閉めたりと外から中が見えたり見えなかったり。


そんなところに、私はいる。



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