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デートに行こう

そうして教室に戻って暫くして解散。

 本格的授業は明日からだそうだ。

 でも大丈夫なのか?

 話を聞く限りとんでもないレベルの授業では……。

 俺の頭で付いていける気がしないのだが。

 そう考えていると。


 「……」


 『どーしたの蟲使君』


 「蟻柄さん実は……」


 思い切ってすべて打ち明けた。

 

 「……」


 『なるほどその心配はもっともだね! でも大丈夫さ!』


 と蟷螂さん。

 それで聞き返す代わり視線を飛ばす。


 「……」


 

 『僕たちは中学卒業時点で一流大学過程終了レベルの学業は手に入れているからね。高校は僕たちの功績に対するご褒美の時間さ』


 とんでもないハイスペック発言。

 蟷螂さんの話では高校の授業は彼女達に社会への適応力を学ばせる場であってその一環が俺であるらしい。

 なんでもこれまで同じ年頃の異性との触れあいはほとんどなかったそうだが、この好感度の高さ蟲使いって役得では、でも何か引っかかる爺ちゃんがくれぐれもと何かを言っていた気がするのだが……


 「……」


 『そういうわけですわ! 下民である貴方は私たちに男性の免疫をつけさせるためにいるのよ! さっさと青春とやらを体験させなさい!』


 と刺蜂さん、顔真っ赤で俺と目が合わない様にちらちらと見ては離す見ては離すと繰り返す。

 まあいいか思い出せないのだから大したことではないのだう。


 「……」


 『何々私も入れて入れて』


 と花蜂先生が話しかけてきた。


 「こーら! 花蜂! まだ仕事が山積みでしょ! 蟲使君の報告書だって期限明日まででしょ!」


 「……」


 『えぇー私も蟲使君とイチャコラしたい!』


 「駄目よ! こればっかりは怒られるの私なんだからね! そいうわけだからこの子連れていくね。いい青春しなさい!」


 「……」


 『ちょっと狩虫ちゃん』


 そうして狩虫さん俺指をぐっと立て花蜂先生をずるずると引きずっていった。

 花蜂先生精神年齢若いな。

 見かけは完全に大人の落ち着きある美人なのに。

 随分可愛らしい先生だな。


 「……」


 『というわけで親睦を兼ねて皆でデートしようよ!』


 「……」


 『いいね! アントちゃん! 僕も賛成だよ!』


 「……」


 『いいですわね! 私は下民のファストフードとやらが食べてみたいですわ!』


 「いいけど、皆どこに行きたい?」


 「……」


 『はいはい! 私甘いものが食べたい!』


 蟻柄さんは蟻の蟲人らしく甘いもの好きか。

 

 「……」


 『僕はお肉がいいな。甘いものもいいけど』


 蟷螂さんはカマキリらしく肉か。


 「……」


 『私は両方ですわ!』


 刺蜂さんは両方か、スズメバチは蜜蜂の巣を襲うというし、皆それぞれの虫としての趣向によっているかもしれないな。

 それでも女の子らしく甘いものは好きか。

 蟲人と聞いて何か人間と違っているかとちょっとだけ身構えていたが、普通の可愛い女の子だな。

 これなら気兼ねなく高校生生活が送れそうだ。

 そして問題はどこに行くかだ。

 ファストフードで肉と甘いものが食べられる場所……一つしか思い浮かばないが。

 まぁ聞いてみるか。


 「じゃあ、マッフナルドなんてどうだ?」


 「……」


 『いきたい! 私一度行ってみたかったの!』


 「……」


 『いいね! 僕も行ってみたかったんだ!』


 「……」


 『聞いたことないお店ですわね……』


 「つーか皆行ったことないの?」


 「……」


 『だって僕たちって』



 「ああ、そういうことか。でも今は俺がいるから大丈夫だな。じゃあいくか」


 相手に声が聞こえないって大変だな。

 喋れない人でもマッフナルドで注文できなくはないが、彼女らは敷居が高いと考えていのかもしれない。

 そんわけでマッフナルドに行くか。

久しぶりだからどうだる?

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