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ー香倉の小説ー

ー花の種ー

作者: ユキノシタ


僕の花は何色だろう?


まだ咲いていない蕾を胸に、足を進める。周りには花の匂いをまとわせた人たちで溢れていた。


今日は学校の入学式。


知ってる人に、知らない人。たくさんの人で溢れかえっているこの世界の、ごく一部に過ぎないはずなのに、僕にとってこの数はたくさんの人に思える。


花の匂いをまとっている彼らは、多くの出会いの中で “恋” という名の花を咲かせたのだろう。僕もそんな出会いを求めて、今までを生きてきたつもりだ。


そんな浮ついた思いのまま入学式を終えた。学校を後にしようとした時、ある人が目に留まった。満開の桜の木の下で、立ち止まっている女の子を見つけたのだ。


その時、花の匂いが僕の中を駆け抜けた。


多分、僕の花が咲いたんだろう。その花の色は、きっとピンク。僕の頬もピンクに染まっているだろうから。


「あっ……」


僕の気配に気がついたのか、彼女は僕の方を見た。


「どうかした?」


これが、僕と彼女の出会い。



それから僕らは仲良くなり、付き合い、結婚し、今に至る。僕の花は未だ枯れていない。そして今日、新しい種を見つけたのだ。


彼女のお腹の中には、僕ら2人の大切なこどもが眠っている。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 運命的な出会いです。 [一言]  高校時代の異性と結婚するなんて、よほど馬があったように思います。
2016/03/16 07:15 退会済み
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