aaa組☆
私、城ヶ崎梨花。
夢原さんという、転校そうそう話しかけてくれた女の子が、いじめられてて…
「では梨花さんの席は…そこの空いてる席でいいですか?」
先生が言う。
「あっ、そうですね。はい。ぜんぜん大丈夫です。」
やばっ、ちょっと慌てちゃったかな?
自分の席になったところに、ささっと座る
隣の子…超かっこいい!
とても優しそうな顔してて…茶髪かな?
「一時間目、数学の準備をして教科書を開いてください。」
あ、私まだ教科書持ってないや。
「ア、アノ…キョウカショ、ミセテクダ…サイ」
ちょっ…ヤダ…声裏返っちゃった。
今、絶対変な人だと思われたよね…。
下からそっと、彼を見つめる。
「いいよ。」
とても綺麗な声。
顔もかっこいいし、タイプかも。
「これで、数学の授業を終ります。礼。」
休み時間が始まる。
休み時間のうちにトイレに行っとこ。
トイレから教室へ戻る途中。
「じゃぁ、さっさとやっといてよね。ゆ・め・は・ら・さん。」
「は…はい、ごめんなさっ…」
委員長の新井さんとその取り巻きの人と…夢原さん?
何やってんの…?
もしかして…イジメ?
「とっとと行けよ夢原!」
やっぱりイジメだよね!?
たすけてあげたほうがいいのかな?
それとも、思い切って無視したほうがいいのかな?
迷ってたちすくんでいたら、夢原さんと目があった。
助けてほしそうな顔。
助けなきゃ…。
でも、ちょっとまって。
よく考えて・・私。
まだ私は、転校したばかり。
しかも、もう中3。
さすがに、怖そうな女子を敵に回すのは避けたい。
「ご・・・めんなさい。」
私は、そうつぶやいて教室へ、走ってもどった。
教室にもどって席について、私はすごく後悔した。
私、なんてことをしてしまったの・・。
「生徒会長~。」
女の子の声がした。
その先には、隣の席のイケメン君。
まじか。
生徒会長だったの?
まだ私に分からないことは、沢山ある。
そう、これから知っていくの。