~兵士A~
我輩はモブキャラである…名前はまだ無い…
強いて言うなら兵士Aだ。
いきなりだが今俺は戦場にいる。
なぜ戦場なんかにいるかというと、兵士だからだ。
兵士か~しかもAか~
俺、死んだな。まっさきに突っ込んで行って死ぬな。
間違いないぜ。
死なないにしても重傷は避けられないな。
なんて言ったって兵士Aだからな。
「ボサッとしてんな!ここは戦場だぞ!気を抜いたやつから死んでいくんだ」
「はい」
とは言ったもののどうせ死ぬんでしょ。
「行くぞ!俺たちの力を見せつけるぞ!」
「おお」
ダダダダッ
「ぐはっ!」
「大丈夫か!」
やっぱり打たれた~
「バカ野郎!戦場で倒れた奴を心配なんかするな」
ひで~確かにその通りだけどひどくね?
今、救護班を呼んでやるからな!とかないの?
えっ、マジこのまま死ぬの俺…
昨日あいつとあんな話しするんじゃなかった…
「俺、この戦争が終わったら実家に帰ろうと思うんだ…」
「お前、それ死亡フラグじゃね~か」
「おいおい、俺がそう簡単に死ぬわけないだろ」
「それもそうだな」
「はははは」
あんな事言ったら普通死ぬよな。
でも、今日死ぬからあんな事言ったのかもしれない。
なんで兵士になったんだろう…
最初は親に無理やりって感じだったけど案外楽しかったなぁ~
なんだか頭がボーっとしてきた。そろそろ死ぬのかな。
遠くで仲間がやられてる声も聞こえるし、もうダメだな。
あ~もう何にも考えたくね~。
寝るか。そうだ寝よう。
寝て起きたら、きっと隊舎のベッドの上にいるに違いない…
だんだん打たれたとこ痛くなくなってるし…
疲れてるんだきっと。
早く寝て、明日に備えよう…




