~バイトA~
我輩はモブキャラである…名前はまだ無い…
強いて言うならバイトAだ。
俺はコンビニでアルバイトをしている。
勤務時間は深夜だ。
今日も普通にバイトをしていると、突然覆面の男が店に入ってきた。
その男は俺に果物ナイフを突きつけこう言った。
「金をだせ」っと。
俺が黙ってレジから金を取り出そうとした時、奴は現れた。
「金なんか出す必要ないぜバイト君」
という声が覆面男の後ろから聞こえた。
当然覆面男も声のする方へ振り返る。
振り返った瞬間ドゴッという音ともに覆面男が宙を舞った。
声の主が覆面男を殴り飛ばしたのだ。
そいつは昨日入ったばっかりの新人だ。
(つーかお前もバイトだろ)
と、心の中で呟いていると覆面男の胸ぐらを掴み
「金を出せ、出さねーと警察に突き出すぞ」
と脅したのだった。
俺は慌てて止めに入った。
「ちょっと、何してんですか」
「あ~コンビニ強盗にちょっとお灸を添えてるだけだが」
「それじゃあただのカツアゲですよ」
「バカ野郎!こいつがまた強盗に入らないようにしてるだけじゃねーか」
その後俺はこの2人のやりとりを呆然と見ていることしかできなかった。
そして覆面男はボコボコにされ財布を取り上げられ、そこら辺に捨てられた。
「いや~良い事すると気持ちがいいな~。バイト君、気分が良いから飲み物奢ってやるよ」
そう言ってさっき盗った財布の中のお金で飲み物を奢ってくれた。
その男は1日でバイトを辞めたのだった…




