水たまり
常に変わり続ける僕らと僕らの周りの、ほんのささいな所に、いつの時代も変わらずにある本当は大切な何かがあるって言うようなことを伝えたく書きました。初投稿ゆえ、駄文ですがよろしくお願いします。
「じゃぶじゃぶじゃぶ」
母の怒る声をかき消すように、由美子は大声で笑いながらその中に飛び込んでいった。足首まで水に
つかりながら、そこに座り込み、手でじゃぶじゃぶと水をかき分けた。水に映る空がゆらゆらと波立ち
、由美子と一緒に笑ってた。ぐいと手をつかまれ、立ち上がった由美子の手足とおしりは、子供の象徴
のように泥んこで、あきれた母をふふっと笑わせたのだった。
「じゃ〜んぷ」
仲良し3人が声を合わせて飛び越えたそれは、音もなく少女たちを向こう岸へと招き入れ、何もなか
ったように身じろぎもせず、雨上がりの空を映していた。近くで拾った小石を投げ入れたのは、ちょっ
とやんちゃな由美子だった。水に映る空がゆらゆらと波立ち、由美子もくすくすと笑って、先を歩く仲
良したちにスキップで追いついて、何もなかったようにまた歩き出すのだった。
静かに溜息をついて、由美子は一人それを見つめていた。身じろぎもしないで雨上がりの空を映して
いるそれを、身じろぎもしないで見つめていた。風が吹き、木の葉がすうっと舞い降りてきて、そこに
小さな島を作った。そっとしゃがみ込んだ由美子は、その島を凝視して、風が吹くのを待っていた。沢
山の時間を見送り、やっと吹いた風は、もう一枚木の葉を落とした。音もなく波だったそれは、二枚の
木の葉を静かに小舟に変えて、由美子に小さな物語をプレゼントしたのだった。
セーラー服に身を包み、仲良し3人がそれを横切った時、やっぱりそこにも雨上がりの空が身じろぎ
もせずに映し出されていた。風が吹き静かに泡立つそれと、女生徒たちの横顔を赤く染める夕焼けが、
今日の終わりを告げていた。そんな静寂にはおかまいなく、たわいのない話に夢中な女生徒たちの中で
その光景を横目で見てた女生徒が一人。知らないよって顔しながら、ちらっとだけ見て、その美しさを
心の手帳にそっと書き込、友達にばれないようにか、さも楽しそうに笑い飛ばす、そんな少しボーイッ
シュな由美子がそこにいた。
ぐっとおしゃれをして足早にそれを横切ったとき、大好きな人の腕に腕を絡めてのんびりとそれをよ
けて歩いたとき、そこには変わらずに雨上がりの空を映す確かな物があった。風邪が吹いて小さく泡だ
って見せても、舞い降りた木の葉が島になり小舟になって彼女に語りかけても、それに気づかない由美
子は、ただ何もなかったように通り過ぎるのだった。
「じゃぶじゃぶじゃぶ」
由美子の怒る声をかき消すように、雄一は大声で笑いながらその中に飛び込んでいった。足首まで水
につかりながら、そこに座り込み、手でじゃぶじゃぶと水をかき分けている。水に映る空がゆらゆらと
波立ち、雄一と一緒に笑ってる。ぐいと手をつかみ、立ち上がらせた雄一の手足とおしりは、子供の象
徴のように泥んこで、あきれた由美子をふふっと笑わせたのだった。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。詩はよく書くのですが、こう言ったのは初めてなので、今一つですが、ゆっくりでも投稿して行ければと思いますので、応援よろしくお願いいたします。




