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あなたたちへ

作者: maimai

僕たちはいつも同じ位置であなたたちを見ているよ。

たまにあなたたちに置き場所変えられたりもしてるけど。

あなたたちによって作られたけど、あなたたちはいつの間にか僕たちのこと忘れてるでしょ?

ときどき乱暴に当たられるし。いたいよ。

そんでもって完成したかと思わせられたら新しいものができたら崩されちゃった仲間もいる。

せっかく友達になれるかと思ったのに、あなたたちによって作られては崩される。

けっきょく僕たちはあなたたちの要求のためだけに出来上がってはなくなる運命なのですか?

流行ってことば、よく聞くけど、誰が考えるの?誰が考えたの?

あなたたちが作ったの?

あなたたちが考えてあなたたちが作ってあなたたちが満足してあなたたちが捨てていくのでしょうか。

僕たちにだって感情はあるのに、それが言葉にならないだけで、どうしてそうやってどんどん新しいもの作っては捨てていくのさ。

よくわかんないね、あなたたちのこと。

きっとあなたたちは僕たちのことをそんなに見つめていないかもしれないけど、僕たちは自分だけでは動けない微力もほとんどないに等しいけど、固定されたそれぞれの場所からあなたたちを見つめ続けることはできている。

それが言葉になってあなたたちに届いたらどんなにいいだろう。

いつの日か僕たちの思いがあなたたちに届くといいんだけど。

そうしたらあなたたちはいったいどんな動きを見せるんだろうって、そういうことを考えるだけでも楽しいね。

あなたたちはすごく勝手に考えては同じように考えるように全体をひとつにまとめてはなにか目に見えるものを作り上げては売り上げを高めてはそこそこな金を使っては僕たちを次々と捨てていってしまう。

そいじゃあさ、もし明日になって、僕たちがみんないなくなってたら、あなたたちはいったいどうするの?

お仕事できるのかな。食べられるのかな。

働くところもないから働けないだろうし、食べるものもないからお腹がすくんだろうね。

そうもならないと、僕たちの存在価値って分かってもらえないのかもね。

いっしょにいられる時に、お互いの存在価値が分かりあえたらいいんだけどね。

けっこう僕たちはそういうのを望んでいたりもしてるんだけど。

でも、あんまり僕たちのほうからアピールしにくいし。

いつかあなたたちに分かってもらえますように、今日もそれぞれの場所から見てるね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 大切なものは、本当に見えにくいもの。たくさんありすぎるとなおのことですよね。
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