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質問:飲み会とは合コンのことですか? 答え:はい、飲み会は合コンです。

主人公じつは結構駄目人間で腹黒かも・・・。


「そういや昨日ね~死ぬほどすんごい美形の女装趣味のおにぃさんに会ったんだ~。」


「女装趣味の美形って・・・まぁそれよりあんたが褒めるなんてほんと珍しいね。あたしらがかっこいいとか可愛いとか言ってる人でもかなりキツイ診断してるじゃん。」


「みんな髪形と服と雰囲気に騙されすぎ~。特に女の子なんて化粧とは言えないレベルの特殊メイク技術を持ってる子とかざらだしね~。輪郭が普通なら後はなんとかごまかせるからね~。」


いつも講義には10分から15分は遅刻する相田教授が来るまで、お友達の美咲ちゃんと一緒にダラダラとおしゃべりタイムだ。

4時間目ってだれるわぁ~。

みんながイケメンって言ってる芸能人だって、黄金比率とかパーツとかでみたらそんなにかっこよくないと思うのにみんな雰囲気でかっこいいと思い込んで流されちゃってるよ~。

女の子なんかもう特にすごいすごい。


「ねぇ珠生。あんた今日暇?」


「ん~?バイトなくてゴロゴロするから暇じゃないよ~。」


「よしっ!今日の6時半に駅前集合ね。他大の男の子たちと飲み会するから。」


「それは飲み会という名の合コンですか~?」


「そうともいう~。美奈子が幹事。」


美咲ちゃんは携帯をみて、何か確認しているみたいだ。たぶんさっきの合コンについてだろう。


「私、暇じゃないっていった~。」


「ゴロゴロするんだったら暇でしょ~。てかあんた最近、ほんとに彼氏どうにかしないと。それに美奈子に珠生も行くってもう送っちゃった。」


そういって送信し終わった携帯の画面をこっちに向けてにやにやしてくる。


「え~みなちゃんに行かないって今から送るし。それにゴロゴロダラダラは大切な休息タイムだから暇じゃない~。無理して彼氏作らなくていいよ~。好きでもなかったらめんどいだけだし。」



美咲ちゃんや他の友達はこのゴロゴロタイムの大事さを全然わかってくれない。

独りは嫌いだけど一人が好きな私は、今それほど彼氏が必要なわけじゃないんだよ。好きな男の人ができて、その延長線でその人と付き合えたらいいなぁてだけなんだよ~。

『彼氏』って名前が欲しいから男の子と付き合いたいんじゃないんだよ。


「付き合ってみたら好きになるかもしれないじゃん。ねっ!それに今日は美奈子の他の友達も二人来るらしいけど、あたしその子たち知らないから不安なんだよね。だからついてきてよ。」


「結局それが本心~?」


「そ~ともいう~。」














6時20分。私は結局駅前にいた。

なんだこの敗北感。でも来なかったら来なかったで、私は悪くないのに変な罪悪感に苦しめられるんだよなぁ。

少し向こうに見慣れた姿が手を振りながら近づいてくる。


「珠生ちゃん!!みんなはまだみたいだね。」


「あ~みなちゃん、うんまだ私だけみたい~。」


「珠生ちゃんが来るなんてめずらしいね。サークルが一緒の大学の男の子がね、どうしてもしてくれって言うから。」


「うん、まぁね。いい人がいたらいいね~。」


「そうだね。あっ!来た!こっちこっち!!・・・珠生ちゃんこの二人知らないよね。紹介するね。こっちが山口知美でこっちが宮内ありさ。知美、ありさ、この子が篠田珠生だよ。」


集合場所に来たみなちゃんの友達を紹介してもらう。右から、さわやかな清楚系のともみちゃん。守ってあげたくなる可愛い系のありさちゃん。

顔は・・・すっぴんにしたらともみちゃんのほうがいいだろうな。2時間かけたナチュラルメイクじゃなくて、ホントに薄付きメイクみたいだし。

ありさちゃんは目の周りをアイライン引きまくってつけまつげバッサバサだし黒目が大きく見えるコンタクトしてるしな。

目のでかさでと髪形と洋服で可愛いって錯覚を引き起こそうとしてるみたいだけど、私の前ではそうは

問屋がおろさないよ!!!


「はじめまして。珠生ちゃんでいいかな。私のことは好きに呼んで。」



「はじめましてぇ、ありさです!珠生ちゃんって呼ぶねぇ。」


「はじめまして~、よろしくねともみちゃんとありさちゃん。」


なんだろうこのありさちゃんに対するデジャヴュは・・・・・・。なんか似てるぞ。


「あっ!みさきちゃんもきたね~。」


「ごめん!みんなもうそろってるんだよね。」


その後、また同じように自己紹介をして、男の子たちとの集合場所へ向かう。

その時みなちゃんと話していたみさきちゃんがこっちにやってきた。


「ねぇ珠生。」


「なぁにみさきちゃん?」


みさきちゃんにつられて、ついついこっちも小さい声になる。

私の耳に顔を近づけ、みさきちゃんはちらりとありさちゃんを見てより声のボリュームを落して話し出す。


「あの子、ありさちゃんだけどさ・・・。」


「うん。」


「しゃべりかたとかあんたに似てるじゃん?しあかもあんたの好きなaxesの服で全身きめてるし・・・でもなんかぶりっこに見えるし・・・あんたじゃ全然そうは思えないのにね。それからさ、美奈子本当はありさちゃん誘うつもりはなかったんだって。」


「私もなんとなく自分ににてるなぁて思ってたんだ~。でもなんでみなちゃん誘うつもりはなかったのにいるの?」


「知美ちゃんにを誘ってたときに、全然仲良くない別グループのありさちゃんがいきなり『ありさもそれ行きた~い!!ねっ、いいでしょ?』って言って半ば無理やりだったらしい。」



「うわぁ、なんかこなきゃ良かったよぉ~。みさきちゃんのアホ!馬鹿!」


「ごめんって。私もその話聞いてちょっと後悔してるわ。」


「めんどくさい合コンになりそうだなぁ・・・。」






オオクニヌシノカミ様、恋はルール無用の戦なんですか?










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