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6. 謁見1

バッキンガム宮殿についてしまった。足取りがすごく重い。女王陛下にはほぼ確実に怒られるだろう。

「ケンブリッジ公爵オレクサンドル王子殿下、いつもよりゆっくり進んでおられますがいかがされましたか。」

「なんでもない。心配するな。」

「わかりました。」

暫く進むと扉の前で止まった。

「ケンブリッジ公爵オレクサンドル王子殿下、こちらで女王陛下が待っておいでです。心の準備ができたらノックしてお入りください。ひどく緊張されているようなので落ち着いてからお会いしたほうがいいかと。」

「なぜ俺が緊張しているとわかった。」

「顔に出ていましたよ。」

「そうか。俺は気づかなかった。気遣い感謝する。」

僕は自分を落ち着かせて扉をノックした。

「オレクサンドルね。入っていいわよ。」

「失礼いたします。」

中には高位王族(僕の曽祖父の直系)が勢ぞろいをしていた。

「女王陛下、王配殿下、プリンセス・オブ・ウェールズ、エディングバーグ公爵、叔父上お久しぶりです。」

「そうだわね。オレクサンドル、なぜ11年も帰ってこなかったの?私達はとても心配したのよ。ウクライナでは多くの戦争があってあなたも最前線で戦っていたと言うじゃない。もう少し自分の立場を理解してちょうだい。あなたはイギリスの王位継承権第3位そしてもう私の娘もあなたのおじも子供を作るのはほとんど不可能。ようはあなたが唯一お父様の直系で子孫を残せるの。お父様は自分の子孫にあとを継がせることを望んでいた。要はあなたしかお父様の願いを叶えられる人間はいないの。だから危険なところに行ったりするのはやめて。そしてウクライナ軍を退役して。軍に入りたいならイギリス軍に席を残しておくことも可能なのよ。」

「僕はウクライナ軍に属していることにこだわりがあるのです。幼いあの日僕は両親を殺した人に、ひいてはそれを起こしたロシアの独裁者をこの手でころすときめたのです。これは僕の復讐です。絶対にやります。そしたら退役をすることを考えてもいいですが僕はウクライナ軍の同僚たちが好きです。一緒に過ごしていて楽しいのです。」

「あなたの気持ちはわかるけれどそれをやるのはとても危険だからいい加減に諦めて。どうやって兵士の居場所なんて特定するの?顔とかでも覚えているの?それにもうロシア軍に属していないと思うわ。もしかしたらすでに戦死しているかもしれない。どうするつもりなの?」

「もうすでに特定しています。いくら元といえど僕の父は大統領。政府に頼んだら快く協力してくれました。父の人望もあって国民たちも協力してくれましたよ。顔写真も持っています。今いる場所も追っています。」

「そうですか。でもやめなさい。あなたの身に危険があってはいけません。あなたは次期国王なのですから。」






















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