閑話 : ローラン男爵家
<ローラン男爵家>
男爵 オーダ・フォン・ローラン
夫人 メリッサ・フォン・ローラン
長女 フルール・フォン・ローラン
長男(洗礼を受けていない) ディオン・フォン・ローラン
次男(洗礼を受けていない) ジュール・フォン・ローラン
次女(洗礼を受けていない) フォスティンヌ・フォン・ローラン
ローラン男爵家は歴史あるが、現在、所謂貧乏貴族と呼ばれるものである。
その血欲しさに集まってくるものが居ないわけではないが、それでも、領地の皆で肩を寄せ合って暮らしていく程度には慎ましやかな生活を送っている。
貴族である故、短期間であるが社交はするが、そこでは繰り返し、何度もアレンジした同じ服を着用し、家の利益となる話をたくさん集めてこようと尽力する。
だからこそ、ローラン男爵領は団結力が強く、ローラン男爵家への人望は強い。
この国には身分制度が根強く染み付いている。
その一つが知識だ。平民は文字を扱うことすらできない。
平民が文字を扱えないことは常識であるが、もう少し文字を扱えたら、と思わないこともなかった。
今回の授業は皆で楽しく受けるだろう。
団欒をしながら、笑い合いながら。
少しでも生きる糧となるように。




