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閑話 : ダンデルヌ子爵家

<ダンデルヌ子爵家>


子爵 ゴドフロア・フォン・ダンデルヌ

夫人 ミラベル・フォン・ダンデルヌ


長男 エメリック・フォン・ダンデルヌ

次男 ローテル・フォン・ダンデルヌ

 ダンデルヌ子爵家には二人の子息がいる。

 二人とも文官としての技量に優れており、王宮でも欠かせないほどの逸材である。

 しかし、彼らに難点があるとするならば、女性が苦手なことである。仕事で接する程度には問題がないのだが、関係を友人以上に進めようとする者には本能的な恐怖心を覚えるそうだ。よって、彼らに婚約者はおらず、釣書の山ができるのだった。


 「エメリック、ローテル。お前たちに、この施策全般を任せる。この施策の間はこれを理由として見合いを断っても良い。」


 当主であるゴドフロアからのその言葉に二人は目を輝かせて言った。


 「その(救世主のような)施策、我らにお任せください。期待以上の成果を出してみせましょう。」

 「はい。我々は座学も嫌っていませんし、(見合いなんかではなく)そういった実務でしたらお任せください。」


 エメリック、ローテルは快諾した。

 幸いにも、彼らは学者と気が合うような性分な上、事務作業などの実務は彼らの得意分野だ。


 「全く、うちの子達の見合い・結婚嫌いはどうなさるおつもりですか。」


 ゴドフロアの妻、ミラベルは心配そうに言った。


 「大丈夫ではないがな。此奴らがそうならないのなら、最悪養子をとるしかなかろう。それに、我らが貴族から退いた時、最も苦労するのは放り出される領民だ。この授業で少しでも力がつけられたなら、きっと他の誰かの領地になってしまったときも、職にあぶれることはないだろう。」


 「それもそうですわね。でも、そんな混乱が起こる前に、息子たちにはなんとかしてほしいものです。」


 「そうだな。」

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スピンオフ短篇の紹介

「ラッキー7の世界で」スピンオフ短篇

作品紹介


完結済

すべてはあの桜花のせい

悠という少年の巣立ちの物語。推理SF小説。

連載中

魔女の弟子と劣等学級 -I組生徒の過ごし方-

魔女の弟子が初めて街に降りて人と関わる学園もの。

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