勉強開始!!......しなかった。
こんにちは。セシルです。
2歳の誕生日も終わり、これからは勉強をみてもらえることになりました。ヤッタネ!
読み書きは既に大体終わっているので、本を読んで知識を入れていかねばなりません。
そして、最近見慣れてきてしまった、7本の指。
慣れたら負けだと謎の抵抗をしているんだが、負けちゃいそう。
でも、靴を履いているおかげで、まだ足の指7本には負けていません。
そうだ!
九九を研究し始めたのですよ。
とはいえ、この有様では九九と呼ぶのは間違いでしょうね。
七七とでも改名しようかしら。
一桁同士だけはとなんとかやってる。
1*1=1 (いんいちがいち)
1*2=2 (いんにがに)
中略
1*7=7 (いんしちがしち)
2*1=2 (にいちがに)
中略
2*4=8(10)=11(**) (にしがじゅういち?)
2*5=10(10)=13(**) (にごじゅうさん?)
2*6=12(10)=15(**) (にろくじゅうご?)
2*7=14(10)=17(**) (にしちじゅうなな?)
ゾワゾワワワワ。
悪寒がするよオカン。
なんで二の倍数なのに一番右が奇数なの?
気持ち悪いよぉ。
こんな計算したくないよぉ。
もうやだ。
やだもんね。
今日はセルジュに、本が置いてある部屋へ案内してもらえるそう。
本を読んで読んで読みまくってやりますよ。
@書斎(仮称)
ふわぁぁぁぁぁぁ。
壮観!
なんという本の数。
嬉しい。
私は嬉しいです。
「お嬢?なんで泣いてらっしゃるので?お嬢の情緒がわかんねぇよ。」
イーヴ?
これが感動せずにいられるかってんだ。
本だよ?
この世界初の本。
転生してから初めての本だ。
あぁ、愛しの本、何年ぶりでしょう。
「お嬢?聞こえてないんか?」
「くるくる回って可愛いです!お嬢さま!」
イーヴがなんか言ってるような?
本の良さが分からないなら、黙ってればいいのに。
そんなことよりも本ですよ?
周囲の有象無象などどうでもいい。
今は本だけに集中させて。
「よだれでてんぞ、お嬢?」
「私が拭きます、お嬢さま!!」
エマが私の顔を拭いてます。
よだれ、出てたかしら?
危ない、危ない。
あまりにも幸せすぎて~~。
ごめんね?
「勉強は明日からにしましょうか。お嬢さま、今日は好きなように本を見てくださっていいですよ。よだれは垂らさないように。」
イイノ?
やったぁ!
ありがと、セルジュ!!
祭りだ!!
活字復活祭だ!!
本棚にある本の背表紙を一つずつ確認していく。
えっと...
「女神さま...」
「洗礼式での...」
「貴族名鑑」
「孤高の王子様」
「百合に囲まれて」
「魔を滅する英雄」
「勇気あるものは如何に...」
「魔法基礎」
!?魔法基礎だと?
この世界魔法あったのか!?
そういえば、使ってたところを見たことがあるような。
今更か?
というか、順番が滅茶苦茶だな。
いつか整理させてもらおう。
「魔法詠唱の研究」
「魔法詠唱の研究」
「魔法詠唱の研究」
「魔道具図鑑」
「女神さまへ届け7」
「魔法詠唱の研究」
「魔物図鑑」
魔法詠唱の研究多すぎやしないか?
全部著者が違うから別の研究だろうけど。
もっと名前捻れないかな。
「エマール伯爵家」
「人口記録」
「税収記録」
「献上記録」
「洗礼式の記録」
「土地記録」
「想いよ届け」
最後のは兎も角、統計だね。
それに、うちの家のことか。興味があるね。
ここら辺を読んでおこうか。