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ラッキー7の世界で 立志譚 ~転生したら指が7本なんて信じられる?~  作者: 泡沫
エマール領視察編

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閑話 : セシルと単位

 この世界で計測というものは固有能力者にのみ許されることであるというのが常識であり、メモリを制作して万人が測れるようになるというのはブッ飛んだ発想なのである。


 セシルは前世の記憶を持っていた為に、そのブッ飛んだ発想を当然のものとして、ノエルという優秀な弟と共にメモリを制作してしまった。


 その時に気づいたのが単位の問題である。

 この世界には長さを測る単位"ミーター"がある。仮にm(ミーター)と表記しておこう。

 この世界にはm以外の計測単位が存在しなかったのだ。


 そこで問題が起きた。

 長さを計測する固有能力者にセシルの身長を測らせると、"1とちょっと"という計測結果が出て、ノエルの身長を測らせると"1とちょっと"という計測結果が出た。さらに、ノートの幅を測らせると"26とちょっと"という計測結果が出た。

 普通に考えて身長の方がノートの幅より遥かに長いだろうにノートの幅の方が値が大きい。


 セシルは思った。

 「あ、単位が違うな。」


 セシルには当然の発想だろう。

 ノートの幅26(**)は20(10)であるから、前世のcm(センチメートル)を当てはめるのなら恐らく正しい。対して、身長は私の目測だと110cmくらい、つまりは1.1m(メートル)くらいである。ならば、"1とちょっと"というのも分からなくもない。

 尚、セシルは計測時に細かい値が出ないのは小数や分数の存在を知らないからだと考えている。


 セシルは強引にcm(センチミーター)とm(ミーター)と呼ぶことにして、計測をお願いした。

 「ノートを約26(**)cmとするならば、私の身長は何cmか。」

 と詳しく測るように頼んでみた。


 すると、2(ヌーダイ)1(イーショウ)6(ルック)(**)cmと出た。


 (コレは......111(10)cmか。)


 セシルは計算しながら記録していく.......。


 (ちなみにノエルは2(ヌーダイ)1(イーショウ)2(ヌー)(**)cmだった。107(10)cm......危ないな。いずれ抜かされるとはいえ、まだ抜かれたくないぞ。)


 身長で威厳を保ちたいセシルであった。

 最も、ノエルは浮かぶことができるので、身長で勝ってもあまり意味はない。


 以降もセシルは計測を続け、1m(イーミーター)ちょうどのものを見つけてcm(センチミーター)で測らせた。

 結果は1(イーダイ)72(ナーショウヌー)(**)cm.........100(10)cm。


 (1m=100cmって一緒じゃないか!!というか、なら10進数にしろや!!計算がめんどいだろ。誰が1m=172(**)cmなんて覚えるんだ!!面倒くさいにも程がありますよね??)


 とセシルは心の中で絶叫した。


 屋敷の外で測った1は何mか計測させると、2626(**)mであった。

 セシルは時間をかけながら頑張って10進数に直すと1000(10)mだった。

 セシルは怒りに震えながらkm(キロミーター)と呼ぶことにして、計算をまとめた。


 その後もたくさんの単位を作った。

 1000で動くことが多いため、mとkを用いたのは大正解だったと言えるだろう。

 面積も単位に二乗をつけてクリア、haとaは曖昧だったのでめちゃくちゃ頑張った。

 gを用いたグラムの作成後はノエルがgごとの重り、分銅みたいなものを作成し、職人たちとの合作で上皿天秤を作っていた。定規を作成したのもノエルである。

 セシルは単位作成担当なのだ。


 彼女の悲痛の叫びはただ一つ。

 (だったら10進数にしてくれればよかったのに......。)

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スピンオフ短篇の紹介

「ラッキー7の世界で」スピンオフ短篇

作品紹介


完結済

すべてはあの桜花のせい

悠という少年の巣立ちの物語。推理SF小説。

連載中

魔女の弟子と劣等学級 -I組生徒の過ごし方-

魔女の弟子が初めて街に降りて人と関わる学園もの。

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