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サイン交換会の衝撃はつゞく

 ここ数日の視察で前回の授業の感想、意見を纏めている。


[総括]

・サイン交換会はかなり好評。

・読み聞かせも好評、新しいものが欲しい。→他の教会で使っているものを交換してシャッフルする。

・位の話はわかった人が少なかった。

・知っている歌が書かれているのは面白い。

・"ありがとう"をかけるようになったのは嬉しかった。


 概ね、このようなものだろう。

 算数については難しいという意見が多いのは最初からわかっていたことだったので、対策も考えている。

 今、巨大な算数セット的なものを作ってもらっている。

 りんごを1つずつ入れられる棚を縦に7段作って、その隣に7このリンゴが入った箱を入れられる棚を同じく縦に7段作って、最後にそれよりも大きな、7個リンゴが入った箱を7つ入れられる棚を縦に7段作った。とても大きくて邪魔で、苦しい。

 これで、くらいについてもっと理解してもらおうと思う。

 これでも分からなかったら、次を考えよう。

 次回は数直線も使う予定だから、まぁ、頑張ろう。


 そして、先の総括では「サイン交換会はかなり好評」と記したが、それどころの騒ぎではなかった。

 サイン交換は一部の人に火をつけたようで、視察が到着した途端にサインを求める人の列ができたらしい。

 その熱狂的な一部の人たちは既に、それぞれの村や集落全員からサインを集め終わっていたそうだ。

 全員から集めていない人たちもそれなりに楽しんでいて、そういう人たちも視察の人にサインを求めたらしい。


 なんということだ。

 ここまで流行らせるつもりはなかったのだが。

 何が彼らをそこまで駆り立てたのか。


 曰く、

 「サインはその人に会わないと貰えないから、その人に会ったと自慢できる。」

 曰く、

 「自分は字が書けるのだと分かってもらえる。」

 曰く、

 「話しかける理由になる。」

 曰く、

 「記念になる。」

 曰く、

 「せっかくやるなら、全て完璧に集めたい。」


 熱狂的になる理由はまだ理解できないが、彼らがサインの意義を理解していることはとても分かった。


 そして、視察に行った人のサインがまた大きな嵐を巻き起こしたのだ。


 屋敷でサインの研究が始まった発端は自分だ。

 うっかりサインをアレンジしたのがいけなかった。反省をしている。

 そして、屋敷でサインの研究をしていた連中が視察でそのサインを書いてしまった。

 必然的に、領内にサインブームを巻き起こし、新しいサインを研究し始めるに至るわけだ。


 これは私が責任を感じる必要はなさそうだな。


 しかし、サインが流行ったというのなら、これを利用しないてはないとも思っている。

 かなり先にやるつもりではあったが、次の回ではお楽しみ講座の一環として、文字デコをやろう。

 文字デコ(仮称)とはいっても、私はその手の専門家ではないから、文字を枠でくくる方法や、Oなどの丸を別で表すとか、簡単にかけるイラスト、立方体やその他、字体の変化をやってみたらいいと考えている。

 おそらく、好みとか、その人の色とか味が出てくるんじゃないかな。


 これは、計画を前倒しにするかも知れない。

 薄い木の板と塗料、筆などを大量に準備してもらっておこう。

 家のまえに看板を立てる計画を次の次かその次くらいにはできるだろう。


 あとは、芋ハンコを私が実験しておこう。どんな刃物がいいのか、どんなものが作れるのか、インクは何がいいのか。

 意外といい企画だと思っている。

 あけましておめでとう的に年賀状を作れないかな。


 書ける文字を使う機会は意外にもたくさんあるのだなと気付かされたわけでありました。



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スピンオフ短篇の紹介

「ラッキー7の世界で」スピンオフ短篇

作品紹介


完結済

すべてはあの桜花のせい

悠という少年の巣立ちの物語。推理SF小説。

連載中

魔女の弟子と劣等学級 -I組生徒の過ごし方-

魔女の弟子が初めて街に降りて人と関わる学園もの。

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