初めての赤い教科書
国語の赤い教科書を使うのはこれが初めてだ。
赤い本というと、大学受験の過去問を想像する人も多いだろうが、現在、表紙の文字を読める人がいない状況下では、全ての教科書を色で読んでいる。国語といえば赤という発想する人はどれくらいいるだろうか。私は多いと思っている。
今日扱う詩は、皆が知っている唄だ。歌詞は誰もが知っているからとっつきやすいというのが理由だ。
<イントネーションあり>
なぁんもなかった世界は暗くって
ひとりぼっちな女の子は泣いたよ
友達が欲しくって
一人じゃ虚しくって
涙が7粒落ちたなら
それが陸となり空となり
海をつくってこんにちは
明るい世界ができました
それでも一人にゃ変わりなく
誰かに会いたくて叫んだや
7つの影が現れて
7つの生き物現れた
もう一人じゃない
ぼっちじゃない
7は幸福の元となる
<教科書版>
何もなかった世界は暗くて
ひとりぼっちな女の子は泣いたよ
友達が欲しくて
一人じゃ虚しくて
涙が7粒落ちたなら
それが陸となり空となり
海をつくって
こんにちは
明るい世界ができました
それでも一人には変わりなく
誰かに会いたくて叫んだや
7つの影が現れて
7つの生き物現れた
もう一人じゃない
ぼっちじゃない
7は幸福の元となる
二つの違いは一目瞭然で、書き言葉として問題ないように落とし込んだ。
詩をやる理由は、文字を読むということに慣れて欲しいから。
やっぱり、一文字ずつ習っていくんじゃ、つまらないだろうからね。
では、黒板に詩の前半部分を映して、始めますか。
<国語>
みなさん、先程ぶりです。
サイン交換は楽しんでいただけたでしょうか。
こちらは混乱が起きてしまってね。
ちょっと時間が遅れてしまいました。
そのお陰といいますか、こんなにサインを集められてしまいました。
こちらの裏にもサインがいっぱいです。
この時間以外にも、試してみてください。
そのサインの数だけ、あなたも名前を書いたということ。自信を持ってください!!
ノエル : 僕もこんなに集めたよ。
互いに、どれだけ集まったかと話すのもいいですね。
では、本格的に勉強をしていきます。
勉強とは、文字を知るなど新しい知識を入れたり、考えたりすることです。
この、勉強の中で最も効果的なのは"教え合い"と言われます。
自分で理解するのと、人に教えるのとでは天と地ほどの差があります。
例えば、自分で畑を耕した時に、その耕し方、力の入れ方を説明できますか?
説明するのってとっても難しいですよね。
だからこそ、説明できるっていうのは、とってもそのことについて理解しているということ。
何が言いたいかっていうと、これからの勉強でわからないって人がいると思います。疑問に思うところがあると思います。それを、みんなで教えあって欲しいんです。わかる人はわからない人に教える、わからない人はわかる人に質問することでわかる人の理解を深める、勉強はみんなでするものだと私は思っています。わからなかったら、周りの人に聞いてみてください。それが勉強の近道です。
もうひとつ、分からないことは悪いことではありません。わからないことは知っていけばいいのですから。
恥じる必要も、知らないことを馬鹿にする必要もありません。
知らないことを知る、それが勉強です。
では、赤い教科書を見てください。
こちら側を開いて、こうやってめくって、この絵が書いてあるページを今日は読んでみたいと思います。
まずは、私がここに書いてあることを読みますね。
(略)
どうでしょう?
みなさんが知っている歌だと思いますが?
では、ゆっくり読んでいきましょう。
黒板、ここには、私がその教科書の文字を写しました。
読んでいるところを指さすので、どうぞ、と言ったら、自分で声に出して繰り返してみてください。
ノエルもみなさんと同じタイミングで繰り返します。
自分に聴こえる声の大きさでいいので、繰り返して、読んでいるところを同じように指でなぞってみてください。
まずはお手本です。
(略)
これが初めの3行です。
読めなくても、そこには、そんなことが書いてあるんだなぁ、って思ってもらえると嬉しいです。
では、今日は赤い教科書は終わりにして、オレンジ色の教科書を出してください。
その中の、最初の2文字を一緒に練習しようと思います。
まずは、このページですね。
(開いてカメラに見せる)
ここに大きくその文字を書きました。
一本、こんな風に指をたててください。
私がその文字を書く順番でなぞるので、みなさんは宙で真似して書いてみてください。
7回ほどやりますね。
7回一緒に空に書いたら、きっと、紙にもすぐ書けると思います。
では、はじめます。
(略)
みなさん、お疲れ様でした。
一度、休憩をしましょう。
初めてで慣れないことも多かったと思いますが、ちょっと休んで、後半もがんばりましょう。
<国語・終>
放送を中断した。
はぁ。
国語って自分がそんなにだから教えるのが難しいったらありゃしない。
でも、目の前の人たちの繰り返しが心の助けになったかな。
きっと向こうにも聞こえているから大丈夫だと思うけど。
算数、概念がわかりにくいからかなり苦労するかもしれない。
でも、きっと、誰かには伝わるはず、その人が頑張って説明してくれ。
教え合いは大事だ。
彼らの理解はより深まるだろう。
そして、丸投げできる最強の言葉だ。




