1年の間に色々ありました
こんにちは。セシリア・フォン・エマール、エマール伯爵家長女です。
時は流れ、初授業まであと1週間となった休息日です。
結局、1年以上かかってしまいましたが、やっと授業まで漕ぎ着けました。
あぁ、泣けるね。
現在4(**)月最後の休息日。
つまり、5(**)月から授業をするわけですが、そう、今日がちょうど一週間前ということは、授業の開催は休息日ということです。
これは、お母さまが、
「パトリス、私はセシルの授業を聞きたいから、例の日は休息日にしてくれませんか?領民の皆さんも、普段は仕事があるのですから、休息日の方が参加しやすいと思いますの。」
とお父さまに訴えて一瞬で決まったこと。
曰く、
「セシルの授業はおそらく私たちが分からないこともあるわ。皆に遅れをとりたくはなくってよ。」
らしい。
ちなみに、リモート授業をするための道具なんだが、魔道具らしい。
貴族が道楽のために、自分の威光を見せつけるために、つくったのだと。
相互に様子を見ることができない一方通行だが、かなり有用性がある。
道楽以外にも軍事なんかじゃ引っ張りだこだろうに。
魔道具の一般的な動力は使用者の魔力だが、今回使う量が多いので、魔石を使っている。
教会に行くと、自分が一週間以上使っていない魔力を魔石に変換するからくりがおいてあるらしく、皆が魔石として魔力を寄付してくれたんだそうだ。一週間以上使っていない魔力は古過ぎて魔法にも魔道具にも使えないそうだから、ゴミみたいなものだけれど、ありがたいことだ。
紆余曲折、苦労しながらも、なんと教科書が完成。
貸し出し式で繰り返し使ってもらうことになるが、かなりの数を用意できた。
教科書に書いてある単元が終わったら、次その単元を学ぶ人数がグッと減るはずだから教科書余るのでは?と思ったんだけど、お父さまが、「大丈夫!大丈夫!使い道は考えてあるから。」と言っていたから、まぁ、なんとかするのでしょう。
ノートは現代にあったような薄さ、枚数で、大量に教会にストックしてあるそうだ。
インクとペンも同じく。
ちなみに、赤いインクの開発には早期に成功していて、この調子なら、鉛筆と消しゴムもあと数ヶ月で完成するらしい。優秀過ぎないか??赤いインクは兎も角、鉛筆なんて私も作り方が分からないのに。
屋敷だが、私が授業するための部屋が設けられた。
四方の壁のうち、一つの壁には注文していた黒板が用意されていて、チョークも白だけでなく、ピンクや黄色が置かれていた。天井にはちゃんと映るようにカメラみたいな魔道具がセットされている。
そして、何故か、大量の机と椅子が用意されている。ここでは誰も受けるはずがないのだが?
後に、お母さまの言葉から受ける気まんまんだったことが判明する。
もうひとつ、伯爵家では変化があった。
1~7を使ったカードゲームを流行らせた後に、1~13までを扱った14を作る組み合わせのゲームも流行らせた。
現在は4つのマークと1~13(10)までを使ったゲームの方が主流で、こちらは前回のようにすぐにはいかず、多くの人が苦戦を強いられていた。当然、異世界数に慣れない私も繰り上がりに苦戦したのだが、他の人よりは幾分か早く、まだなんとかついていけてる状態。最近、やっと11(**)を8(10)と認識できるようになってきたよ。
実は最近、マークなしにすり替える計画を画策している。もう少し時期を見るけれど、その頃にはきっと、大丈夫だろう。
そして、ノエルだが、1歳の誕生日を迎えた。
おめでとう!!
ノエルは、相変わらず浮いていることがあるが、ちゃんと言われれば歩くようになった。
舌足らずながら話すようになったし、黒板(小)を渡して字の練習を始めた。
私みたいに前世の記憶とかがないから、覚えは私よりも遅いけれど、普通の子?よりは早いんじゃないかと思っている。
だって私の弟のノエルは天才だもの!!
ノエルは最近、7までのゲームをするようになった。
吸収が早いからすぐに次に進めそう。
さすが天才!!
「お姉さま、僕はお姉さまみたくなるよぉ。」
顔を思いっきり近づけてはにかんだ笑みで発する言葉の威力ったら。
大丈夫!!もうお姉さまより凄いから。
魔法が使える時点で凄いから!!
「その笑顔と健気さに負ける!!」
ノエルはいちいち、距離が近い気がするけど、兄弟ならこんなもんだよね。
3歳半くらいになってしまいましたが、もうすぐ授業が始まります!!




