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新しい朝がきた

 新しい朝がきた

 希望のあさだ

 喜びに胸を開け

 大空あおげ


 ラジオの声に

 健やかな夢を


 この薫る風に開けよ

 それ1 2 3


 私はひとり早朝に目が覚めたので歌を口ずさみながらラジオ体操をした。


 ラジオ体操の歌は一番しか覚えていなかったが、意外なことにラジオ体操は2番まで覚えていた。



 腕を前から上にあげて背伸びの運動から、はい! 1 2 3 4 5 6 7 8


 腕と脚の運動 1 2 3



 一人で適当なアナウンスをしながらラジオ体操を一人でこなす。


 ラジオ体操が終わってもまだ手持ち無沙汰だったので、腹筋と背筋と腕立て伏せ、そしてスクワットと運動をした。


 それらが終わっても時間にならなかったので、私は顔を洗って着替えて、身支度を整えた。髪が短くなってから身支度は楽になったが、寝癖は面倒だ。適当に頭を濡らして誤魔化す。


 私は部屋にあるタイプライターでタイピングの練習をしつつ、これからの人生について考えていた。


 SDGs全部覚えてるとか、どんな意識高い系だったんだろ、いや、私の意識が低過ぎたのだろうか。でも、マークまで正確に覚えてるのは流石にマニアックすぎると思うんだよな。あと、何年に成立したとか。2030年までの目標だってことは意外と常識だけれど、それ以外はなんというか、若干引くわ。まぁ、日本て意識低い国だとよく指摘されていたからね。日本が悪いというわけではないんだけど、なんというか、変わりたがらない?、保守がとても強い国ではあったと思う。ある時点からずっと何もかもが変わっていないのに、時代は急激に変わっていく。あの時はそのギャップが大きかったんじゃないかな。あそこまで急激に何もかもが変わっていくのってなかなかなかったそうだし、時代が、文明が進むにつれて変革のスピードは早くなっていると聞くし。


Society 1.0 狩猟採集社会

Society 2.0 農耕社会

Society 3.0 工業社会

Society 4.0 情報社会

Society 5.0 サイバーとフィジカルの融合?


 で、私の記憶では5.0に向かっていこうとしていた感じかな。

 狩猟社会が一万年以上続いていたこと、そして、産業革命が18世紀~19世紀だったこと、そして21世紀前半にはもうSociety 5.0へ向かおうとしている。Society 5.0 に関連するものはAI、ビッグデータ、IoT、ロボット、etc...それらが台頭してきたのっていつだっけ?2007年iPhoneが発売されて…で、いつなんだろうね。どっちにしても、革新のペースが上がっていることは確かだ。


 で、私は何の話をしていたのだろう。


 そんなことを考えながら過ごしていたら、いつも起床する時間になっていた。


 いつもは自分で勝手に起きて身支度済ませた頃に起こしに来るんだけど、今日は色々できちゃった。



 まぁ、いいや。

 まずはこの国の政治体系と経済についての勉強、並行してSDGsについての勉強とわかりやすいように解釈し直し、問題点を挙げる。後に、資本論、社会主義、民主主義などを一つずつ勉強し直して、大統領制と内閣制の比較でもしようかな。




 あぁ、気持ちのいい朝だね。

 生まれ変わったような気分だ。



 「あぁ、おはようございます。いつもありがとうね。」


 起こしに来てくれた侍女のレーヌさんをあいさつで迎える。



 「…おはようございます。セシリアさま、朝食ができております。今日も身支度はお済みのようですね。」


 「はい。いつも丁寧にありがとうございます。」



 彼女に先導されて朝食の席につく。


 私はセシリア・フォン・エマール。

 七瀬麻琴を捨てたわけじゃないけど、それも私の一部として、この世界で生きていく。

(出典)


ラジオ体操の歌

作詞 藤浦洸

作曲 藤山一郎


IoT = Internet of Things = モノのインターネット

AI = Artificial Intelligence = 人工知能

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スピンオフ短篇の紹介

「ラッキー7の世界で」スピンオフ短篇

作品紹介


完結済

すべてはあの桜花のせい

悠という少年の巣立ちの物語。推理SF小説。

連載中

魔女の弟子と劣等学級 -I組生徒の過ごし方-

魔女の弟子が初めて街に降りて人と関わる学園もの。

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