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閑話 : イーヴの授業

 イーヴの初授業が行われる。


 イーヴの授業は次の年に授業に本格的に参加する人に向けて行うもの、つまり、小学1年生になる直前のお試し授業のようなものである。


 「こんにちは。俺はイーヴ、伯爵家のお屋敷で庭師ってのをやってるんだ。今日から楽しく授業をしような。」


 イーヴを抜擢した理由は簡単、小さい子が親しみやすそうだからだ。

 イーヴは近所の面倒見がいい兄ちゃんって雰囲気だから、堅苦しくない。

 授業に入る前ならこのくらいの緩さがいいんじゃないかって思った。


 教材は全てプリントで、書き込みだ。

 ノートに書くってのは大人だからできることだからね。


 「ってことでやってくけど、まずはペンを持つところからだな。」


 親御さんが参加しているところも多く、意外と制御は可能。


 ちなみに、プリントの内容は私が作った。

 その後は、イーヴが孤児院で実験を繰り返し、改良を重ねた。


 点つなぎなどの数的感覚を養うもの、線繋ぎのようにペンを使うことを鍛えるもの、文字と絵を結びつけるものなどだ。


 他には大人も子供も楽しめるをコンセプトにパズルを作った。

 文字も書かないから超簡単、迷路みたいなものだよ。


 なお、論理パズルは本物の授業で取り入れることがある。

 そして、クロスワードは巫山戯て1年目のテストに出したことがある。


 平均点がめちゃくちゃ低かったので反省してます。


 「この点を順番に繋いでいくと動物が現れるんだが、どんな順で繋ぐか分かるか?」


 「近くに数字が書いてあるから順に繋ぐんだ。数字を教えるぞ。」


 色々と楽しそうに簡単な言葉で、話していく。

 下手に敬語を使うと理解が難しくなることを考えて、あえて砕けた言葉で話している。



 時間は本物の授業より短く、退屈するものがいないように注意した。

 そして、工作も入れ込んで、授業は楽しいものだと洗脳する。


 授業の土台を作る。

 それこそ、イーヴの役割。


 イーヴは初めての授業だったけれど、エマとセルジュのときに何度も反省会に参加して、手伝って、土台はできていた。

 彼の授業は盛況に終わった。

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スピンオフ短篇の紹介

「ラッキー7の世界で」スピンオフ短篇

作品紹介


完結済

すべてはあの桜花のせい

悠という少年の巣立ちの物語。推理SF小説。

連載中

魔女の弟子と劣等学級 -I組生徒の過ごし方-

魔女の弟子が初めて街に降りて人と関わる学園もの。

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