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ストップウォッチ⏱  作者: やごうまさはる
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第10話

急激に変わったと感じる。

英のことだ。

たとえば今日のミニゲーム。

今までの英なら、チーム力が劣っていた場合は自分で何とかしようとついついボールを持ちすぎる。

結果、囲まれてボールを奪われるのがよくあるパターン。

でも今日は味方の選手を効果的に使った。

いや、それだけじゃない。

相手チームの弱点を瞬時に見切った視野の広さと判断力の凄さ。


そう言えば、英と同じ組の徹也が変なことを言っていた。

英が最近急に勉強しだしたと。

授業中にちゃんとメモを取って、授業が終わると勉強ができる生徒にわからないところを細かく尋ねているというのだ。

そして英は徹也に、

「勉強ってけっこう楽しいんだな。なんで今まで気づかなかったんだろ。徹也、俺は生まれ変わったんだ。そう、生まれ変わった・・・」

と目を輝かせて話したという。


今日が楽しく終わればいい、今までの英はそうだった。

でも今はそうじゃない。

英の目は未来を見ている。

まるで急に大人になったみたいに。

それでいて仲間と会話する時はいつもの屈託のない元気な英。


よくわからない。


でもいいか。

サッカー部は絶対に強くなる。

県西部地区対抗戦で俺たちはきっと大活躍するにちがいない。

そして卒業して、また高校でサッカーをする。

できれば英とサッカーをしたいけど、英はきっと藤村学園に行くんだろうな。

だとすれば、英とサッカーをできるのもあと少しか。


時間は夜11時半。

和人はベッドの中で小さくため息をつき目をつむった。


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