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銀の侠客

99.9%の皆さま、初めまして。嘘つきガチ勢のχダニャンです。

ごくわずかな皆さまお久しぶりです。随分間が空いたけどわざわざ見に来てくださったなら感謝感激雨土下座。

初めての人は注意事項として自分が書く物語は全てどこかで繋がっていますのでご了承下さい。

そして何よりどの物語もクッソつまんないのでブラウザバックをオススメします。

ここまでご愛読いただきありがとうございました!!!

χダニャンの次回作もクソなので夜眠れない方はご期待下さい!!

つまんな過ぎて絶対寝られるぜ!!!!


ではではどうぞ~★

「はぁ、ようやく人里に到着した

歳は取りたくねぇなぁ、ったく・・・」


赤い着物を着た侍は街の入り口で額の汗を拭う。

夜の風が街の匂いを運び侍の体を包み込むと

後ろで縛った白髪混じりの髪を悪戯に揺らしていった。


「へへ、飯と酒の匂いがすらァ・・・」


旅の間まともな食事にありつけていない。

無計画に放浪する彼には懐かしく堪らない

香りだ。


「きゃあああ!!」


「ん?なんでェ、着いて早々・・・

退屈しなさそうな場所だねェ」


『カン』 『カン』 『カン』


無精髭を撫でながら刀の鞘に付いた

引き金を引くと金属のぶつかる音が

鞘から鳴る。


一定のリズムで鞘を鳴らし悲鳴の聞こえた方へ

侍は進んでいった。


ここは帝国の領土である。

旅路の途中、ただ偶然

この土地にたどり着いただけの侍は

そんな事知りはしないが。


国の名はドラコメギド帝国。

竜の圧倒的力を振るい領土を拡大させていった国。

その帝国の支配圏にありながら帝国を嫌い

支配を逃れている異質な街があった。


その場所は竜の血の滴る街、ブラッドタウンと

呼ばれている。


石造り、木造、トタンなど統一感の無い

バラバラな材質の建物が乱立した迷路のような

街並み、お世辞にも住みやすいとは言い難い

汗と酒と犯罪の匂いの絶えぬ街である。


ブラッドタウンはギルドが建てた街。

政治には疎く悪い言い方をすれば脳筋たちが

多く集う場所だ。

それゆえ治安は悪く犯罪は絶えない。


このお話はそんな街に訪れた根なし草の

侍が少しの間だけ根を張っていた時の物語。


「いや!離しなさい!!」


「いいからこっち来いや!!

俺らと楽しい事しとようぜぇ!?」


侍はチンピラが三人がかりで長髪の女性を

細い路地に引っ張り込もうとしている場面に

遭遇した。さっきの悲鳴は彼女のもので

間違いなさそうだ。


侍は旅の疲れを感じさせない軽い足取りで

近づいていく。


「へぇ、楽しい事ってなんだィ?

オイラも混ぜてくれッかい?」


侍がヘラヘラ笑いながら

チンピラの一人の肩に肘を乗せた。


「あ!?なんだオッサン!!」


「あぁ、悪い悪いオイラ銀侠ってんだ

雨入銀侠(あまいりぎんきょう)よろしく。

なぁ、オイラも混ぜてくれんだろィ?」


「うるせぇ!すっこんでろ!!

殺すぞゴラ!!!」


チンピラ達は険しい顏でズボンのポケットから

ナイフを取り出し赤い着物の侍に突き付けた。


赤い着物の男は応じるように無精髭を

撫でてから腰に差した刀に手を掛ける。


目を閉じたまま薄ら笑いする姿を見た

チンピラ達の背筋を悪寒がなぞるが

おめおめと引き下がるのも癪に障る。


「スカしてんじゃねぇ!!!

ぶっ殺してやる!!!」


吹き出した冷や汗に気がつかないふりをして

両手で短いナイフを握り脇腹に据えて突進した

その直後。


『カン』


刀の鞘から金属のぶつかるような音が鳴る。

刀はまだ抜かれていない。


構わずチンピラ達は同時に同じ方向から

ナイフで刺しに行く。


「まとまってくるってバカかい?

雨入外道流(あまいりげどうりゅう)妙技・・・」


「死ねぇ!!」


正面から三人で脇腹に据えたナイフを突き上げたが

銀侠は僅かな隙間を縫うように通り抜ける。


縛ってある髪は風になびき銀侠の頭上を満月が讃える。

目は未だ閉じたまま、涼しい顔で髭を撫でた。


いつの間にか抜き放たれている刀を自身の肩に置くと

刀身が月明かりに照らされて

絵になりそうな光景を織り成す。


今にも軽快な口笛が聴こえてきそうなほど

余裕のある銀侠の口から一言零れるように呟いた。


細波(さざなみ)


「ちくしょう!避けたぐらいで

調子乗ってんじゃ・・・!?」


チンピラ達が振り向くと同時に再びナイフを

振りかざそうとしたがナイフの刃が根元から

ポロリと落ちた。


「ひ!?な、なにしやがった!???」


「に、逃げろ!!こいつ化けもんだ!!」


チンピラ達は蜘蛛の子を散らすように

バラバラの方角へ逃げていく。

訳も分からない内にナイフを折られようやく

自分の感情に素直になれたようだ。


「なんでェ、せっかく楽しいことに混ぜて

貰おうと思ったてェのに」


「た、助けてくれてありが・・・」


銀侠は駆け寄ってきた女性の頭を掴み

勢いよく押し下げる。


共に背を低くした銀侠の数ミリ上を

斧と槍が一体になった武器

ハルバードが通過し地面に突き刺さる。


重厚な刃は銀侠の頭髪を掠め

頭髪数本が風に誘われ月の照らす夜空に

吸い込まれていった。


「おいおい、勘弁してくれよ

オイラ最近薄毛気にしてんだ」


「っ・・・・・・」


ハルバードを見て女性は息を飲み

絶句していた。銀侠のように減らず口など

出てくる筈もなかった。


「平気かい?騒がしくなるから

今のうちに離れな」


銀侠は立ち上がり刀は肩に、空いている手は

鞘の引き金を握る。


「うははは!!今のを避けるかい?

やるねぇ、見ない顔だ、帝国の兵士かな?」


緑の鎧を着たドレッドヘアの男が

嬉しそうに笑ってる。

兜は付けていないので表情は丸見えだ。


「いきなりご挨拶だなァ

帝国だか何だか知らねぇが気に入らねェ」


ドレッドヘアと銀侠が話している内に女性は

なんとか立ち上がり、その場を離れた。


「その言動、帝国の使いではないか。

すまないね、変わった格好をしていたから

帝国のスパイかと思ってしまったよ

許してくれ」


ドレッドヘアがハルバードを回収しようと

銀侠の横を通るとドレッドヘアの

首に刀を押し当てる。


「待ちな、お前さんオイラが避けなかったら

どうする気だったィ?」


「別に?どうもする気はなかったが」


ドレッドヘアは淡白な回答と共にガントレットで

刀を押し戻した。


「そうかい、女ごとねェ・・・こいつァ面白ェや」


ドレッドヘアがハルバードを手に取ると

銀侠が『カン』と鞘を鳴らした。


ドレッドヘアがハルバードを引き抜くのと

同時に銀挟の袈裟斬りを

ガントレットで受け止める。


刀、ドレッドヘアが見たことない片刃の剣。

薄い刀身を侮っていたが刃を受けた

ガントレットから伝わる

衝撃は予想を遥かに越えていた。

武器と防具がぶつかった振動はそのまま

右手を軽く痺れさせる。


やり返すように即座にハルバードを銀侠の頭上に

振り下ろす。これに対し銀侠は腰の鞘を帯から

抜き逆手持ちで防いだ。


刀の倍近い肉厚の刃、しかし銀侠にとって

受けるのはそうたいして難しいものではない。

この程度で揺らぐほど

やわな世界にゃ生きちゃいないのだ。


「うははは!そうでなくては!!

俺は強いぞ?いい加減目を開けたらどうだ!?」


「へへ、オイラァ生まれてこのかた

目なんざ見えた事がねェもんで・・・!」


目は閉ざされたまま、音のみが照らす

真っ暗な世界で銀侠は不敵に笑った。

どうでしたか?

安定のクソクオリティーでお送りしていきます。


実は今回初めて話のストックがある状態での投稿にしたので

5日位毎日更新しマウス。

それ以降は週一回投稿、一話辺り2000字以上を目安にやっていくので

気長に付き合っていただけると非常に・・・

あっ!誰も居ねぇ!!みんなブラバしやがった!!!

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