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災難

ごめんなさい、久しぶりです。

大丈夫です、元気ですコロナ掛かってないです。

本当にすいません。

正直に言うとモチベーション0になってしまい

執筆が進まなくなってました。


宣言通り完結まで絶対に書き切りますけど

更新速度が今まで以上に遅くなると思います。

本当にごめんなさい。


こっから不定期更新です。


こんなつまらない話に付き合って下さる方に感謝します。

これからもよろしくお願いします!!

「そういえば貴方の属性って何!?

教えて教えて!」


そう言って目を輝かせたのは

クリスチーヌだった。


好奇心の赴くままセレナーデに

顏を近づける。セレナーデは椅子ごと下がるが

その分向こうの椅子も詰めてくるから距離は

いつまでも近いままだ。


「あ、あの・・・ち、近いです・・・」


たまらず声に出した、恐る恐るではあるが。


「あ!ごめんごめん!興味ある分野になると

つい・・・・」


椅子を離して改めてセレナーデに

「で、属性は何?」と問う。

セレナーデはホッと一息ついた。


「風と水です・・・すいません3弱で・・・」


氷、風、水がワースト3の属性である。

ただし水は条件次第で最強候補にもなるが。


「水!?陣!?もしかして

陣士だったりするの!?」


落ち着いた筈のクリスチーヌの目が

再び輝きを灯した。当たり前と言わんばかりに

顏が近くなる。


「わー!近い近いごめんなさい陣わかんないです

知らないですごめんなさい尻子玉差し出します

から許して下さい!!」


早口で浮かんだ言葉を次々マシンガンのように

射出した、自分でもなに言ったのかわからない。


「あ!ごめん!!謝んないでいいよ!

っていうか尻子玉って何?」


「チュパカブラのような未知の物体でしてよ」


コリがブドウを絞ったジュースを飲みながら

遠い目で呟いた。

バーで飲んでいるベテラン刑事のような

言い方だった。


「なんかコリって達観してる感あるね。

結構いいとこで育ったでしょ」


「ええ、これでも貴族でしてよ

貴族は民の手本となるべきですもの

しっかりしていて当然ですわ!」


「へぇ、子供の割に随分

しっかりしてるじゃないか、無理してないかい?」


チャーラがそういいながらが空になったコップに

再びブドウジュースを注いだ。


「貴族様の口に合うかわからないけどね」


「・・・不味かったら残してますわ

ありがとう」


チャーラを見て笑顔で答えた。

まともな飲食物は久しぶりだ。

なんでも口に合って当然の状態だった。

ジュースと一緒に出された

パンの盛られた皿も既に空になっていた。


空腹は最大の調味料とは良く言ったものだ

明らかに安物のボソボソしたパンなのに

出て来きてすぐに平らげてしまった。

泣きたいほど美味しく感じたけど

パンと一緒に涙も飲み下してしまった。

出来るだけ泣きたくはない。

子供っぽく見られてしまうから。


「セレナーデって言ったっけ?アンタも

飲みなよ、人間の飲み物なんて初めてじゃ

ないかい?」


一口もブドウジュースを飲んでない

セレナーデに飲むように勧めるが顔をしかめる

ばかりで飲もうとしない。

パンにも手を付けていなかった。


「お気持ちは嬉しいですけど血はあんまり・・・」


「「「「・・・・・・・・・・・」」」」


なんとブドウジュースの色を血と勘違いしている

これには全員言葉を無くした。

ただ全員バカだコイツ的なことは

心の中に浮かんだ。


「・・・嗅いでみろィ」


「え、コリの血だけで充分

しんどかったんですけど・・・

スンスンスン・・・・・・・!?」


犬のように赤い液体の匂いを嗅ぐと

はっ、と何かに気がついた。


「バカナーデ、ヨダレ垂れてましてよ」


「じゅる!?飲んでみていいですか!!」


さっきセレナーデに詰め寄った時の

クリスチーヌよりも目が輝いている。

チャーラがジェスチャーで飲んでいいと

許可するとグイっとコップを傾けた。


捻り潰されたブドウの汁が滝のように

舌から喉へ落ちていき

ブドウの甘みと酸味が後を引く。


「ぷはぁ!!おいしいですコレ!

こっちも食べてみていいですか!?」


「もち「おいしい!」


チャーラが頷く前に既にパンを頬張っていた。

食いつきっぷりがエグイ。

食べ散らかしながら瞬く間に三つ目が口に収まった。


「食べ方下品すぎますわ・・・」


「え?コリなんか言った?」


「ちょ!くっちゃっくっちゃしながら

喋るのはお止めになって!!」


「まあまあ、いいじゃない」


「よくありませんわ!クチャラーは

滅亡すべ・・・」


言葉の途中セレナーデことクチャラーに

視線を向けると続く言葉が消えてしまった。

なんと幸せそう顔をしていることか。


あんな笑顔はみたことがなかった。

山にいた時は常にハーピー達の陰湿な仕打ちに

耐えていた暗い顔、それと私に対しての

謝罪の言葉ばかり聞いてきた。


銀侠に助けられてからセレナーデの

笑顔を何回も見た。

これが彼女本来の姿なのかもしれない。


「ありがとう」


なんの脈絡もなくコリにお礼を言われて

銀侠は鳩が豆鉄砲を食ったような顏をしたが

直ぐ言葉の意味を察してにニヤニヤした顏に変わる。


「なんでェ、悪ィもん食ったか?

ジュース腐ってたんだろィ?」


「違いますわよ!!失礼ですわね!!

これでもワタクシ助けて頂いたこと感謝

してますのよ!!」


テーブルを叩いて席から立ち上がったコリの

顏は真っ赤になっている。


「照れるなよ」


「怒ってるのでしてよ!!ぶっ飛ばして

差し上げましょうか!?」


「ハハハ!おっかねェおっかねェ」


銀侠も席を立ちコリの頭をポンポン叩くと

店の出口に歩いていく。


「銀侠さんどこ行くんですか?」


「気にするな、すぐに戻らァ」


店を出て左に5歩、髭を撫でてから刀を抜いて

肩に置く。


「忍者にでもなったつもりかィ?」


グリーンバードの屋根に顔を向けて言い放った。


「・・・」


返事はなく銀侠の声と鞘から鳴る音が

粛々と夜の闇に消えていく。


「目的は、順当に考えりゃコリ・・・」


銀侠以外静寂だった闇を払うように刀を振るう。

そして刃が交わる音が静寂の終わりを告げたのだ。


全体重を預けた上からの攻撃はその割りに

軽く、押し負けることなくあっさりと

弾くことができた。


弾かれた相手は軽やかに着地しナイフを

構える。


闇に溶け込むような黒装束に何も

描かれていない無地の白いお面という

奇妙な出で立ち。不気味さが漂う相手だ。

お面の色については銀侠にはわからないが。


(刃物を叩き折る気でやったんだがなァ)

「なァ、オイラ女と戦うってェのは好きじゃねェ

ここは引いてくれねェか?」


「・・・お前次第だな」


向こうはやる気満々らしい。

銀侠は覚悟を決める、纏う気配でわかった。

本気で戦いたくなかったのは女である以上に

自分より格上の相手だからなのだ。


「ったく、災難続きだねェ・・・」

紹介する人物が居ない・・・

カテーナはまだ紹介できない部分あるから・・・

まあ、魔王の花見た人は知ってる部分あるけど。

そんな人おらんだろうからね!

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