たまんねェな、こら
どうも、デマに踊らされて鼻セレブで尻セレブすることになってしまった漢ガチ勢のχダニャンです。
ようやくメインヒロインと主人公が出会ましたよ。えがったえがった。
ま、女ですらないんですけどねー!!!!
今作のヒロインは結構スケベですよ。逆に不純なスケベなんですけどね。
意味は物語がもう少し進んだらわかるかと思うので付き合っていただけたら嬉しいな~。
因みに儂あんまりスケベ展開好きじゃないから結構俺作ヒロインのなかじゃレアよ。
ま!女ではないんですけどねぇぇぇぇ!!(2回目)
byコロナ関係なく仕事する社畜系クソ雑魚最底辺作家より☆彡
「はっ、人間が群れたところで私に敵うなんて
思ってないわよねぇ!?」
強気に笑ったドレッドを上空から見下しながら
青い翼のトゥリオはそう言った。
「さっきまでの俺と同じだと思ったら
大間違いだ、覚悟しろよ!!」
啖呵を切るとハルバードを地面に突き体を
持ち上げ空中に身を躍らせる。
「きゃははは!!バカじゃないの!?
そんなんで私のとこまで飛べるわけないじゃない!」
最初から直接攻撃しにいく気などなない。
わざわざジャンプしたのは
エンチャントクリスタルで武器に土の魔力が
付与されたからだ。
土の魔力は地面に衝撃を与えながら魔力を
流し込むことで地形に変化を与える。
この衝撃が強い程強力な技が使えるのだ。
ドレッドはその為にわざわざ高跳びした。
「ユニコーンホーン!!」
跳躍は3メートル程か。
その高さから体を回転させ可能な限り
加速させたハルバードを地面に叩きつけると
トゥリオの真下から地面が盛り上がり
螺旋を描きながらトゥリオに向かって行く。
「うッ!?」
油断していたのもあり反応が刹那に遅れた。
大地から突き上げた角が片翼を掠め空中に
綺麗な青い羽が散らばる。
「うははは!俺ってやっぱり強いな」
トゥリオは空中で体勢を立て直し
墜落は免れた。翼よりもプライドの方が
傷づけられ歯軋りしながらドレッドを見下ろす。
「人間が図に乗るなよッ・・・
調子にッッッッッ乗るなぁァァァあぁ!!」
癇癪を起したトゥリオがメチャクチャな
羽ばたき方をして刃となった羽を見境なく
飛ばし始める。
「うわわわわ!!」
ドレッド、銀侠、セレナーデはそれぞれ飛んでくる
無数の羽を弾いたり避けたりしながらやり過ごす。
しかし羽の数が多すぎる、全員直撃こそしなかった
ものの細かい切り傷がいくつかできた。
人が傷つくのを見てセレナーデは思わず
己を守ることを辞めてトゥリオの元へ
一直線に飛び込み青い翼を包み込んだ。
お互い羽ばたくことなど出来る筈もなく
地面に落下していく。
「トゥリオ!もうやめましょう!!」
綺麗な新緑の体毛が血の赤で滲んで滴る。
自分より傷の治りの遅い人間を心配しての行動。
痛みなど大した問題ではなかった。
「離せよ!この裏切者!!」
「離しません!!」
「・・・ッこの!!」
セレナーデの背後で氷柱が生成され
そのまま深々と突き刺さる。
「うッ!」と短く呻いたがトゥリオを
抱く腕の力は弱まらない。
「おい!昨日のお前!!何がどうなってる!?
なんでアイツら仲間割れしてんだ!!」
「オイラに聞かれても知りゃしねェよ。
オイラべっぴんさんがボロボロに
なるの見てらんねェや」
刀に手を掛け落下してくる二体に駆け寄っていく。
「あ、おい!・・・クソ!
何がどうなってんだか!!」
取りあえずドレッドは新しい
エンチャントクリスタルを新しいものに取り換える。
土の魔力は消耗が激しいのでこまめな交換が
必須になる。銀侠が持ってきた袋一杯に
土の魔力が込められたエンチャントクリスタルが
ギッシリ詰まっていた。節約を考える必要は
なさそうである。
一方銀侠は上半身を捻り刀を抜き放ち
即座に納刀してセレナーデを抱きかかえて
着地した。所謂お姫様抱っこで。
トゥリオは鈍い音を立てて地面に激突した。
背中の切り傷がバックリと口を開き
血を吐き出す。
「うがぁ!!畜生ぉ!!」
一瞬の出来事で何が起きてるのか
セレナーデは驚いて目を丸くするばかりだ。
視界には銀侠の髭面しか映っていない。
「よォ嬢ちゃん、無茶は感心しねェな」
「い、いや!人間の方こそ無理は
しないで下さい・・・」
「それにしてもアンタの体手触りいいねェ
たまんねェや、こら」
局部を隠すように生えた羽毛はシルクのような
滑らかな手触りで肌が露出している部分は
肌の手入れを怠らない少女のような潤いと
ハリがある。クセになりそうだ。
セレナーデを降ろして体の『色んな』場所を
ベタベタ触りまくっている。
「あ、あの~・・・」
「いいからいいから」
「よくねーだろ!!スケベオヤジ!!
酔ってんのか!ハルバード刺すぞ!!」
「うるせェシラフでェ、外野はすっこんでろィ」
「すっこむ訳ねぇだろ!バカ野郎!
シラフなら尚更質悪いなおい!!死ね!!
それとアンタも抵抗しろ!!
自分の権利を主張しろ!!!」
「え、今私悪い事されてるんですか?」
戸惑いつつキョトンとした顏でドレッドを見つめる。
その顏に一瞬ドレッドの心がときめきそうになり
慌てて顔を横に振る。
(いやいや!落ち着け!アイツは魔族で性別はない!
あくまで女性っぽい体つきをしてるだけだ!!
それに俺は心に決めた人が・・・)
「私を無視するなぁぁぁぁあぁ!!!!!」
金切り声が3人の耳をつんざく。
「舐めやがって!舐めやがって!!!
舐めやがってぇぇぇぇ!!!」
「トゥリオ」
新緑色の髪を風に揺れる、その風に押されるように
銀侠から離れてトゥリオに歩み寄っていく。
「く、来るな裏切者!!」
「トゥリオ、私は貴方は死んでしまうのは嫌です。
貴方だけじゃなくて、デュオ―ルとソロウも」
「は!見え透いた嘘をつくな・・・腹の底で
私を見下して笑ってるんだろう!!?」
首を振りトゥリオを真っ直ぐ見る。
その曇りない瞳を直視することが出来ず
思わず視線を下に落とした。
「その目・・・その目が嫌いなのよ・・・
せっかく曇らせてやったのに、すぐに元に
戻るのね・・・」
「トゥリオ、引いて。
もう人間に手を出さないで」
「・・・クソッ!!お前ら、覚えてろ
この屈辱は必ず、必ず晴らすからな!!」
青い翼で羽ばたき元いた山の方角へ
飛び去って行く。
「あ!待てよ!!」
「よしねェ」
ドレッドが後を追うのを銀侠が止めた。
「邪魔するな!!アイツがどれだけ
人を殺したと思ってんだ!!!」
「野郎ならともかくあんなべっぴんさん
殺っちまうのはもったいねェ」
「・・・スケベ野郎が、もういい俺は
他の奴等を助けに行く!!」
喧嘩を売った所で銀侠には敵わないと
分かっているし時間を徒労に浪費してしまうのも
分かっている。そして恐らく追うのをやめさせたのは
その場の感情に動くなという警告が
込められていたのもなんとなく、わかっていた。
「クソ!」
どこまで行っても敵う気がしなくて
悔しくて悔しくて仕方がなかった。
「さて、オイラも行くかね」
「あの!」
呼び止められ、背後のハーピーを振り返る。
「トゥリオの事、見逃して下さって
ありがとうございました!」
「別に、オイラ女が好きなだけさね」
「あと、二人・・・見逃して欲しい人が
居ます、手伝ってくれませんか?」
無精髭を撫でながらニヤニヤいやらしい
顏でセレナーデに質問を投げる。
「その二人、べっぴんさんかィ?」
「は、はい!私よりずっと!!」
「へへへ、だったらその願い聞かないとなァ
オイラは銀侠ってんだよろしく」
「わ、私はセレナーデって言います!
よろしくお願いします!!」
二人の手が結ばれた。
銀侠はまだ知らる由もない。
この人間ですらない一匹の魔族との出会いが
銀侠の生き方と忌み嫌われた剣術の在り方を
変えるきっかけになることを。
それはブラッドタウンの運命にも左右する
大きな出来事の芽吹きであることを
人物紹介
コリ・スフェラ・ケーラ
金髪、青い瞳の少女
まだ9歳だがかなりのしっかり者。
コリは瞳、スフェラが宝石、ケーラが封印の意味。
口調から察することが出来るかもしれないが
貴族である。帝国の貴族だったが家来に守られながら
逃走していたが途中でソロウ達に捕まり大切な家来を殺されてしまった。
セレナーデをいたぶる材料として数か月ハーピー達に飼育されていたが
セレナーデが食事などをこっそり工面してくれたおかげで生きながらえる
ことが出来た、ハーピーは恨んでいるがセレナーデは大好き。
9歳のくせに自己犠牲を厭わず自分よりも人の為に行動する
非常にタフな精神を持ち合わせている。
集団ではなく個を見て接しなさいと教えてくれた両親は
もう居ない。