見直した
前話PVドゥルルルン!!21!!ありがてー!!!
更新ペースは気持ち的には3日に一回にしたいんですけど
それは理想の状態なので週一回です。ごめんねごめんね~!
紫のハーピーが他のハーピー達に指示を出す。
「全員皆殺しにしちまいなぁ!!!」
「生意気な金髪くんは惨たらしく殺してあげる!!」
指示を聞いた深紅のハーピーが真っ先に
ゴルドルに向かって飛び込む。
「クソッ!ハエ如きに!!
こ、この僕が・・・」
「キャハハ「うおらぁぁぁ!!!!!」
金の鎧と深紅の翼の隙間に緑の鎧が割って入る。
振り下ろされたハルバードに深紅のハーピーは
一旦後退せざるを得なかった。
「ドレッド・・・フン、犬死には
しなかったようだな」
不覚にもゴルドルは助けられた事に安堵を
覚えた。己の無様さにプライドが傷つく。
「アンタさっきトゥリオが攫ってった
ヘッポコ君じゃないの、邪魔してくれちゃってまぁ」
「ヘッポコじゃねぇ!破砕旋風のドレッドだ!!
喰らえ、ヤマアラシ!!」
ハルバードを地面に叩きつけると地面が
鋭い針となりハーピーに向かって隆起していく。
「キャハハ!!地面を這う技が私達に当たると
思ってんの!?おめでたい奴ね!!」
空に舞い上がり軽々とドレッドの攻撃を躱して
高笑いする。
「知ってるか?ヤマアラシの針は抜けるんだよ!」
声高らかに宣言するとハルバードで岩の棘を
殴打する。
「飛んでけぇぇ!!!」
「!?」
殴打された岩の針は細かく分離されて
小さな無数の棘となり深紅のハーピーに向かって
飛んでいく。細かく広範囲に撒かれたそれを
躱すのは至難の業だった。
咄嗟に羽ばたくのを止め翼で顔を覆い
顔面へ飛んでくる棘を防いだ。
顏以外全身にできた小さな傷から血液が滴る。
小さな傷も全身に及ぶと耐えがたいものとなった。
想定以上のダメージに深紅のハーピーが身を震わせる。
「・・・元から赤いからどんだけダメージ与えたか
分かりずらいな」
「テメェ図に乗ってんじゃ「そこだぁ!!」
ガードを解き怒りと共に翼を開いた
瞬間を狙ってドレッドはもう一度同じ
攻撃を仕掛けた。
「キャア!?」
空に居て羽ばたくのを辞めたのなら
落下するしかない。
そして地上での戦闘はハーピーとしては望ましい
状況ではない、ならば羽ばたく為にガードを解くのは
非常に読みやすい行動だった。
怒りで我を忘れたのなら尚更安直な手を選ぶ。
翼で身を守った瞬間からドレッドはこのタイミングを
計り続けていた。
二連続で全身に棘を浴びて流石に耐え切れず
地面に落ちる。
すかさず距離を縮め追撃を仕掛けようとしたが
ドレッドの頭上からドスの効いた声が聞こえた。
「舐めてんじゃないよ!!」
紫のハーピーがドレッドの真上に迫っている。
その位置はドレッドが攻撃が避けれない必中の間合い。
「おかしいねェ」
紫のハーピーの上。
あり得ない位置から聞こえた人間の声に
瞳孔が開く。同時に頭に刀の鞘が叩きつけられ
顔面から地面に叩きつけられた。
ドレッドのすぐ近くに銀侠は着地して
刀の背で肩を叩きながら言う。
「舐めてたのはお前さん達の方だったろィ?」
「・・・す、すまない助かった」
「緑のあんちゃんやるじゃねェか
見直したぜ。こらオイラも良い格好しねェとなァ」
鞘の引き金を引き音を鳴らし神経を澄ませた。
放った音の波があらゆるモノに当たり帰ってくる。
それは銀侠の脳内でぼやけた3Dマップのような
情報として構築される。音が帰ってくるたび
頭の3Dマップが更新され前のマップとの差から
状況の変化を予測し動く。
振り返り後ろから飛来したハーピーを
一太刀で両断。その後ろから来ていたもう一体の
ハーピーに向かい踏み込んだ。
目の前で仲間が両断され咄嗟に勢いを殺した
隙を突き頭を踏みつけ空中に身を投げ出す。
紫のハーピーはやはりリーダー各なのだろう
川に落ちた獲物に群がるピラニアのように
銀侠にハーピーが一斉に群がってきた。
鞘が音を発する頻度が上がり絶え間なく
金属音が鳴り続ける。
飛び込んでくるハーピー達を次々に足蹴にしつつ
空中で舞い続ける。まるで銀侠だけ流れる時間が
ゆったりしているような錯覚をしてしまう程
優雅に舞って見せたのだ。
皆が銀侠の舞に釘付けになっている。
ドレッドは目の前に倒れる紫のハーピーに
ハルバードを振り降ろしたが寸での所で
相手が体を起こし飛び退いた。
棘を浴びせた深紅のハーピーも傷が完治し
紫のハーピーの横で飛んでいる。
どちらも恐ろしい形相でこちらを見下している。
「チッ!どっちも逃げられた!!」
「おいドレッド、あの赤い服の男は・・・何者だ!?
人間の所業とは思えんぞ!!」
ゴルドルが膝を着いたまま声を荒げ
質問を投げかける。
「助けた礼も無しにそれか!?
っていうか今それどころじゃないだろ!!」
ドレッドとゴルドルが言い合っていると
銀侠が地面に着地し刀を鞘に納めた。
「雨入外道流、梅花紅時雨」
『キィィン』
「「うぎッ!?」」」
空中にいるハーピー達の体が裂け血飛沫を吹き
断末魔の不協和音が響いた。
地面にボタボタと血の雨を降らせ
辺りをまばらに赤に染め上げる。
その光景に銀侠に攻撃を仕掛けなかった
ハーピーを含め皆言葉を失う。
(外道流だと・・・?)
ゴルドルは忌み嫌われたと伝わるその名を
聞き逃さなかった。
「さァ、まだやる気かィ?」
刀を鳴らしながら銀侠は笑って深紅と紫の
ハーピーに問いかける。
星母マリアの魔力の特徴
そもそも星母マリアってなんぞやと。
ビッグバンによって広がり続ける宇宙に巻き込まれた
宇宙外生命体が流れ着いた地球を模して造られた星。
ポンコツ作者χダニャンの書く物語は全部この星の物語。
理族は基本的に生命の魔力以外蓄積できない。
魔力には属性がある
火、風、土、雷、氷、水、生命、退魔、変質
生命の魔力はそのまま生命力に関わる魔力。
命の根源。
退魔は生命以外の魔力を浄化する性質があり
条件を満たした理族のみが発現する、身体能力も大きく跳ね上がる。
魂に深い関連がある。
発現した者のその後は己の力に溺れ権力を
振りかざすようになる場合が多い。
変質は自然現象の歪める力。
素の魔力でありここからそれぞれの属性の魔力に
変換されていく他各属性の魔力に更に特殊な効果を
付与させることもある。