4.友達とババ抜き
昼に投稿しようと思って忘れてました
「う、うん。それでなにするの?」
「これだ!トランプって言うんだぜ。このカードを3人でわけて、順番に相手から1枚ずつとる。んで、同じ数字のカードを捨てていって、ジョーカーのカードを最後まで持ってたやつが負けだ。わかりやすいだろ」
あぁ、ババ抜きな。この中で精神年齢が1番高い俺が負けるはずがないね。視線で誘導したりすればきっと勝てる。
「うん。わかった。やろ」
「リョウ君がいれば僕も負けなくなるかも…」
カイ君…シュウ君に負け続けてたんだな。てか2人でババ抜きやって負け続けるって、運が悪すぎるんじゃないか…?
「んじゃ、やろーか。んじゃ3つに分けるな。そしたら好きな山選んでいいぞ」
俺は何となく真ん中の山を選んでみた。前からそうだけど、3つの中から1つって言われると、真ん中を選びたくなっちゃうんだよね。わかる人いないかなぁ。
そしてカードを見る。うん。ババ入りだね。
まぁ、最初持ってたからって最後まで残るなんてほとんどない。上手くやって取らせればいい。
捨てられるカードは…あれ、少ねぇ。1組しかないじゃん。ほかはー、二人とも結構捨ててるよ!?なんで!?まぁ、仕方ないね。こっからでも勝てる勝てる。俺には18歳の頭脳がある!
そして始まったババ抜き。3人ともカードを引いてはテンポよく捨てていく。うん。ババとってくれないんだけどシュウ君。俺の視線誘導に引っかかろうぜ?
「誰がジョーカーもってんのかなー。リョウか?あ、俺はもってねーぞ」
「そう言って…シュウ君が持ってるんでしょ」
おぉ、カイ君はシュウ君を疑ってるみたいだ。選ぶ手も慎重になっている。けど実際は俺のとこにあるんだよなぁ…。
その後も1回もババを取られることなく、俺が負けた。バカな。
「負けた…シュウ君ジョーカーとってよ…」
「はははっ。俺にはジョーカーがどれか見えるのだ!」
「まさか、シュウ君。ジョーカーに印でも付けたね?」
「なんの事かな。どこに印がついてると言うんだい?」
「どうりて僕が負け続けるわけだよ!ずるいー」
あー。シュウ君だめだよそれはー。
「シュウ君ずるいぞ。さぁ、印がどれか白状してもらおうか」
「いや、ほんとに印とか付けてないんだよ!ジョーカーが見えるってのはな、直しちゃうだろうから言いたくないんだけど、カイは取らせたいからってちょっと上に出すんだよ。リョウはジョーカーを気にしすぎて目線でわかっちゃうんだよ」
………。完敗じゃん。視線誘導が裏目に出たか…。
「ごめんねシュウ君。僕疑ったりしちゃって」
「俺もごめん。シュウ君はすごいな」
「いやいや、べつにいいって。それよりその癖直さないでくれると助かるなーなんて」
「「今度からは気をつける」」
そんなこんなで、シュウ君とカイ君とは仲のいい友達となった。
あれ以降もババ抜きではシュウ君には勝てていない。シュウ君強過ぎです。いや、運がいいのか。