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お酢は身体に良いんだよ。

 最初に言っておきます。


 某社の回し者ではございません(笑)

「ふん♪ ふふん♪ ふ~ん♪ やっぱり午前風呂は良いねえ」



 すみれ……もとい、『穴掘りボーリング』に苦戦してから四日が経ちました。

 次の日から緊急クエストで、家(っていうか館だよね?)の周りや砂浜などへ向かう道を、昨日までひたすら作っていたんです。


 『緊急クエスト』って何ッ!? と言いながら、最初のクエストでひたすら枯れ木の伐採ばっさい。報酬は三千ポイントに『土地改良剤とちかいりょうざい』の錬金レシピ。

 風魔法が使えたから良かったモノの、無かったらリストの斧でやらなきゃいけないところだったよ。時間制限クエストがあるなんて知らないよッ! チート万歳ッ!


 案の定、次のクエストは『土地改良剤』製作。因みにポーション四種と枯れ木で出来ました。……えぇ、勿論これも時間制限クエストです。

 因みに白い粉でしたが、米袋の様なビニール(?)に入っていました。しかも中身を出したら袋は消えちゃった。何で!?


 とりあえず、この二つをお昼過ぎまでにクリアして、後はひたすら土木工事です。『土地改良剤』をクリアしたことで追加された石畳を、大量にポイント変換して、素人にしては上手く出来た……と、思いたい。

 マジで道路工事屋さん達を尊敬しちゃったよ。今までゴメンね。邪険にしちゃって。

 だって絶対、魔法が使えなかったらクリア出来んかった。


「それにしても最後の緊急クエストの、『石畳の隙間に砂を入れろ』って何? セメントで埋めるんじゃ駄目なの? まぁ、『送風ブロア』の訓練にはなったけど……。そういえば石畳を敷く前に、『土地改良剤』を撒いたのは何の意味があるんだろう?」



 ともあれ、本日定休日です。明日も定休日です。……完全週休二日制の波が異世界にも来ちゃった!? あっ、ここ乙女ゲームだったわ。

 でも、「休むのも仕事の内だよ」と、マゼンタ様に言われたら仕方がない。

 書斎か錬金術室の本でも読むか? どちらの書籍棚もジワジワと、本が増えているんだよね。いつの間に増えてるの? ポイント掛からないから嬉しいけど。


「体力はそんなに使っていないんだけど、知らない内に精神面が疲れているとか? でも、期限が決まっているから、少しでも進めたいんだよねぇ」


 ……逆上のぼせそう。いや。胸だけは冷えているっぽいけどね。浮きまくりの大きさに嫉妬心がムラムラ。なんだこの怪しからんボディは! 本当に十四歳かッ?

 とりあえずお風呂から出て、アイスティを飲みますか。





 伯爵が入れてくれた綿わたの布(いわゆる木綿です)を、『錬金術』で上下のジャージもどきにしたので早速使用。レシピは錬金術の書籍棚に入っていた本に載っていました。

 便利過ぎるだろう『錬金術』! っていうか、私の錬金術のイメージが壊れそう。しかも出した時は、正に乾燥後って感じだったよ!

 だったら使うなよ? 何を馬鹿な事を言っているんですか? 基本独りなんだから、手の抜けるところは抜きますよ。

 扉からの光は指示本に相談して、車の窓に貼るような黒いフィルムをリストに追加してもらいました。ちょっとシワが寄っているけど、問題ナッシング。



「早く果樹園ぽいモノを作りたいなぁ。 紅茶とミルクティだけじや飽きるんだよね。牛乳も有限ゆうげんだし……。まぁ、リストに載っているから、なくなったら紅茶の葉と牛乳はポイント交換?」


 キッチンで大きめのコップに氷をザクザク入れて、軽くゆすぎながらまだ見ぬ檸檬レモンに思いを寄せる私。

 何故かこの世界には酸味が有りません。

 なんで~ッ! お酢は身体に良いんだよ。


「そういえば、ゲームの中でヒロインがペペロンチーノを作るイベントがあったけど、この世界ミートソースはないよね。っていうか、リジェットの記憶を見る限り、スープスパが基本?」


 水を切って、大きなグラス(ポイント交換品)に移し、濃いめの紅茶をぎながら、ゲームに関しての記憶を掘り起こし中です。


「二部の浄化編で料理のスキルがあったけど、よくよく思い出せば酸味系の料理はなかった様な気がする。ドロップやお店で買う材料にも、トマトとか柑橘類はなかったよね。オレンジはあったけど、実際は『オレンジ風味のキャンディ』って感じの味だったしね」


 伯爵の家で食べたオレンジは、デザートの代用品でした。見た目とのギャップが……。甘いだけのオレンジ。美味しくない。

 食堂が広すぎて落ち着かない私は、キッチンにある丸椅子に座り、水分補給しながら思考を続ける。

 いま私が育てられそうな柑橘類は、檸檬レモン蜜柑みかん柚子ゆず香母酢かぼす酢橘すだち葡萄柚グレープフルーツ甘橙オレンジ

 更に、スパイスのセシュアンベッパーこと花椒カショウ山椒さんしょうが、苗木リストに載っています。


「初めは何で花椒や山椒が載っているのか判らなかったけど、よくよく考えたら両方ともみかん科だし、おかしくは無いんだよね。あぁ、麻婆豆腐食べたい。……後振りで花椒を追加して、舌をピリピリさせたい。そして紹興酒しょうこうしゅをぐいっと」


 伯爵の持たせてくれた香辛料に、赤唐辛子が丸ごと入っているから、茄子を作れば麻婆茄子くらいは出来るはず。

 マゼンタ様も、『明後日あさってから館の周りを開発すると良い』って言っていたから、当面の目標にするか。



 そうと決まれば早速書斎で下準備。

 グラスを洗って、二階に行くぞ!



 なんとか間に合ったので投稿しました。


 明日は仕事の後。会社で書類出しなので、更新は出来ません。




 誤字・脱字が気になる今日この頃。

 昨日、知人には少し見てもらったけど、ウチの支社の営業にも見てもらった方が良いのかな?


 『R15でこのルビの数は多すぎない?』と言われたので、(自分なりに)減らしてみました。


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