ポーションも最新型の釜で作ると……。
ちょっとだけ頑張った。
一応見直しはしましたが、文章や文体に変なところがあったり、誤字・脱字があったら後日こっそり直すかも……。
とりあえず、薬草クエストで暴走してしまったお陰か、ポイントとリストの欄が結構増えました。
あれから遅めのお昼をいただいて、次は錬金クエストです。
定番ですよね? テンション上がりますよね? だって、ポーションですよ!
「これが錬金釜だったのか……」
いま目の前に有るのはアレです。大型乾燥機……もとい、錬金釜です。
「えっと、材料を入れて扉を閉めて、魔力を注入すれば出来上がり? ホント風情がないね。まぁ、試しに一つ作ってみますか。この水晶みたいな丸い所に魔力を入れれば良いんだよね? これってアレに似てるよね。建物に付いている、消火ボックスの赤いヤツ」
次々と緑の薬草をぶち込んで、上から放水。水魔法でじゃばじゃば入れました。
こんなに適当で良いのか? と、指示本に突っ込みを入れつつ魔力注入。
ーーピカッ!!
「うわっ! まぶしい! 目が~ッ! 目が~ッ! ……は置いておいて、ホントに出来たのぉ?」
最初は材料を置いた(入れた?)巨大なボウル(料理に使うアレの巨大版)がくるくると横回転していたんだけど、いきなり発光。ヒントの欄にでも一言書いておいて欲しかったよ。っうか、なんでこの仕様でガラス扉なのぉ?
結論から言えば、無事に出来ました。しかも、強化プラスチックの様な容器に入って、三十個くらい……。
「とりあえず全部出して、他の薬草もやっちゃいますか」
『後悔先に立たず』『二度有る事は三度有る』どちらか良いかな? フフフフ………。
錬金術室の床はポーションだらけです。机の上も同様です。
お手軽過ぎるのも問題ですよねぇ。
どうやら緑はHPポーション、青はHPのリジュネポーション、赤はMPポーション、黄色はMPリジュネポーションの薬草だったみたい。混ぜて作ったらどうなるのかな?
鑑定様々。ラノベ作品で主人公達が拝むのも無理ないわ。
因みに、リジュネは日本でいうリジュべネーションっぽい? 段々と効果が現れて、回復していくと表示されていた。
ゲームの中では緑と赤のポーションしかなかったから、青と黄色は異世界オリジナルポーションになるのかな? 他は異常回復系のポーションだったし。
「クエスト完了をチェックして。ポーション類はマイボックスにでも仕舞うか? 報酬に地下室がある。設置して、半分はここに置いておこう。……あッ! 噴水がある! 噴水も設置っと」
マイボックスにポーションを入れて、いざ地下室探検。
扉を開けると、左手の突き当たりに階段が出現していました。
壁の所々にランプ型のライトがあるので、歩行は万全。
手摺も付いているから、筋肉痛の時も大丈夫。
「地下室って一つじゃないんだね。しかもライトが煌々と点いているしているから明るい。ポーションはとりあえず、一番手前の部屋でいいね」
扉を開けると自動点灯。でも、部屋の中は何もない。
指示本をパラパラと捲ると、リストに棚類が追加されていたので即購入。今回は時間停止型をチョイス。
ポーション鑑定時に、『蓋を開けない限り、時間停止しており、腐ることはない』と出てても心配ですから。
「ポーションはひとまず終了。さて、噴水の所に行ってみますか。……アレ? あそこにも階段がある?」
部屋を出ると、右奥に階段らしきものを発見。
近付いてみるとやっぱり階段。一階の食料品倉庫の下に在るみたい。
登ってみるとやっぱり倉庫でした。
「こっちからお庭に出ますか。リビングからも出られるし」
玄関以外から外に出ても良いよね? と、リビングからお庭へゴー!
そこには外壁寄りに大きめの噴水が、絶え間なく水を出し続けておりました。少なくとも私の身長より大きい。縦に二人分くらいあるよね?
周りには噴水を取り囲む様に花壇が……今は何も咲いてないけど。
「やっぱり水の妖精は青系なんだ。このまま増えてくれると嬉しいなぁ」
パラパラと指示本を捲りながら、横目で妖精の光をチラチラ見ていると、新しいクエスト発見。
★クエスト 庭園1★
噴水の周りを彩ろう。
報酬 八千ポイント。
リスト 果樹の苗(柑橘系)。
館の庭用花壇(自動設置)。
※『穴掘り(ボーリング)』の使い方を覚えましょう。
※花・作物・低木問いません。好きなものをリストから選びましょう。
何でも良いなら花一択かな? 可愛いのがいいな。……って、なんか私、女子っぽい? いや、女子だけど。前世も今も女子ですよ。
誰に言い訳してるの? と、自分に突っ込みを入れつつ、リストに菫っぽいのを見つけた。
「スイルシアっていうけど、これって菫だよね? しかも食用って書いてある。砂糖浸けにすると美味しいのかぁ。色も8種類あるし、これにしよう」
花より団子になってる? いえいえ、素敵なお花を食すのは乙女ですよ。
「とりあえず、一種類づつ出しますか」
……うん。一種類づつで正解でした。
長方形の編み籠に二十四株? 個? 輪? なんでもいっか。それが八セット。
スイルシア一株(とりあえず『株』で統一)が入っているのは、取っ手のない小さな籠タイプの麻っぽいもの。各色が二十四株づつ、色鮮やかですよ~。
因みに、駅前や公園にある菫より、花の数が多い。一株つから八輪くらい花の茎が出ています。私が知らないだけかな?
「なんか失敗しそう。目立たない壁側からやってみた方が良いかな?『穴掘り』。うわっ! 失敗。掘りすぎたぁ。……こんどこそ、『穴掘り』。や~ん。今度は浅すぎ! う、上手くいかない…………」
結局、宵の口まで掛かりました。
今日の派遣先で、『菫』の語源は『墨入れ(墨壺)』から来ていると教えられました。
……ホントかなぁ?
※墨壺は大工さんの道具の一つです。