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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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むかっていく

むつが出て行った後、颯介、祐斗、山上はそれぞれの持ち場の掃除を済ませる事にした。それ意外に出来る事がなかったからだ。窓拭き担当の祐斗は、倉庫の方をちらちらと気にして見ていた。だが、あれ以来何かが出てくるような事はなかった。


それぞれの掃除が終わっても、むつはなかなか戻ってこない。携帯は机に置きっぱなしで、連絡の取りようがない。まさか、本当に事故にでも遇ったのかと山上は落ち着きなく、すぱすぱとタバコを吸っては消している。


「少し、落ち着いたらどうですか?年末も近くて、道が混んでるだけかもしれませんよ?」


綺麗になったキッチンで早速コーヒーをいれた颯介が、山上にマグカップを渡して灰皿にたまっている吸い殻を片付けた。


「まぁそうかもしれないけど…事故らないようにとかって西原と話した手前な。本当にそうなったら、って思うんだよ」


「大丈夫ですって。あ、もしかしたら日本刀持って、電車で戻ってきてるのかもしれませんよ?」


祐斗は颯介がいれてくれた甘いカフェオレを飲みながら、むつの使っている席に座っている。


「だったら、良いんだけどな…」


「まぁ大丈夫ですよ。本当に事故にでも遇ったなら、すぐに警察から連絡ありますって。それより、むっちゃん戻ってきたらお昼にでもしましょうか。大掃除は今日中には終わりそうにないですし」


「…明日もやる事になるかもな。ま、それならそれで、明日はそのまんま忘年会だな。どこでやる?」


気を取り直したかのように山上が言うと、颯介はパソコンで居酒屋の検索をし始めた。



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