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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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むかっていく

かたかたと音がする箱を床に置いて、むつは次から次へと箱を上下に振っている。むつが何をしているのか分かった祐斗も、箱を持って上下に振った。かたかたと中身が揺れて音がする物もあれば、音がしない物もある。


「…この短時間で?」


「警察はお呼びじゃなかったかもね」


「まさか…」


「怪異の専門家たちが、怪異にやられたわね…妖が盗んでるって事かしら」


むつは新たに空になった箱を祐斗に、チェックして欲しいと頼むと倉庫から出た。そして、引き上げようとしている警官たちを引き留めた。


「大変失礼とは思いますが、倉庫に入った方々のボディチェックをさせて頂きたいのですが」


引き締まった表情でして、きびきびと喋るむつを見て、颯介と山上が目を細めた。冬四郎も何があったのかと、むつを見ている。


「理由は後からご説明いたします。どうか、ご協力のほど宜しくお願いします」


深々と頭を下げ、真剣な目で警官たちを見ると、警官たちは理由は聞かずに荷物を置いて協力を申し出てくれた。むつは異性がするのは、よくないからとボディチェックは山上と颯介に頼んだ。2人は、むつが何を言い出したのか分からないといった顔をしているが、上着を脱いでいる警官たちの身体を上から順にぱたぱたと叩いていく。


「…むつさん」


「ありがと。倉庫から目を離さないで」


「分かりました」


祐斗はそっとむつにファイルを手渡すと、すぐに倉庫の中に戻っていった。颯介と山上が、警官たちのボディチェックをしている間に、むつはファイルをめくった。

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